大阪市立菅原小学校
2024年10月22日
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生徒 100名/先生 5名
心地よい秋の風が吹く中、朝から大阪市立菅原小学校へ出前授業に行ってきました。
今回受講頂いたのは、小学5年生の生徒の皆さん100名。
「朝ごはん、しっかり食べてきた人!」私の挨拶で授業がスタート。
まずは自己紹介。私が携わった仕事を紹介。放送業界の歴史やABCのことも説明、制作している番組をどれくらいの人たちが見ているのかも知ってもらい、放送局の内部がわかる「社内見学」ビデオを上映。
災害時でも放送が続けられるよう日頃から備えをしていることや私たち放送局に課せられた社会的役割を伝え、なぜそのような役割を担う必要があるのかを説明しました。そして、朝の情報番組「おはよう朝日です」の制作のウラ側がわかるビデオも上映。画面に映っていないところで、毎日、総勢80名以上の人が力を合わせて番組を制作していることを学んでもらい、「学校のイベントでもクラスで、学年で力を合わせてイベントを成功させてほしい」とメッセージを贈ったところで前半の授業は終了。
休憩を挟んで、後半は、「宣伝」と「広告」の授業です。
皆さんが手にする身近な商品。どのようにして情報を得ているのかを聞いてみると、CM・新聞・SNS・ポスターなど、様々なツールで商品の情報を得ているようです。そこで放送局も大勢の人に番組を見てもらうにはどんな活動をしているのか。よく目にする番組CM、自局では放送できるけど、ライバル関係の他局では絶対に放送することがないため、ABCテレビを見ない人にどう告知するか?実際に掲出した新聞の広告を紹介、さらに記者会見を開き、その模様がどのようにニュースや記事になるのかをお伝えし幅広い人に情報を届けていること、SNSも使用するなど、多くの人に番組の情報を届けていることを伝えました。
ここで、「菅原小学校」の“良いところ”を紹介する動画制作を提案する前に、私がSNSで発信している内容を見てもらいました。放送局は、総務省から「免許」が交付され国民の共有の財産である“電波”を利用した免許事業であることから情報発信する際は、正確で早く伝えるだけでなく同時に責任を伴うが、匿名で発信できるSNSは責任を伴わないことを理解してもらったところで、生徒の皆さんや先生に学校の良いところを聞くと「グラウンドが広くて芝生がある!」「みんな元気!」「理科の実験道具が多い」「コミュニケーションがとりやすい」「優しく面白い先生がいる!」「音楽の授業が楽しい!」など、いっぱい教えてくれました。そこで、これらの“良いところ”を動画の中に盛り込み、学校生活の様子を撮影、コメントをスーパーすれば紹介動画が完成するので「みんなで力を合わせてぜひ制作して欲しい!」とお願いしました。
ただし、制作するうえで学校の“良いところ”の「給食が美味しい」「伊勢志摩へ修学旅行」などのシーンでは、“ホテルの有名シェフが調理”“修学旅行は海外”など、誇大表現やウソは絶対アカン!と伝え、実際の誇大表現&虚偽広告の事例を紹介。また実際に私がネット購入した商品を紹介。この商品を購入する時に気を付けた点も伝え、子どもたちにとってクリスマスや正月など、購買意欲が高まる季節だからこそ、「情報元を確認する」「1つの情報だけに偏らず色々調べる」など、悩んだ時は「両親や先生、友だちに相談して」とお願いしました。
8月に日本列島を襲った台風10号。情報を“見極める力”を身につけて欲しい!と思い、この時に拡散された偽情報の新聞記事を紹介。災害時にはSNSの情報は鵜呑みにせず、本当に助けを求めている人が救助されない可能性に触れ、絶対に拡散しないでほしい!と訴えました。
熱心に私の話を聞いてくれた生徒の皆さんの真剣な眼差しが印象的で、元気をもらった1日となりました。