―― 白川さんの演じた弘子はどんな女性ですか?
県会議員を夫に持ち、のちに夫のあとを継いで県会議員になる一人息子の正紀を大切に育ててきたのに、その期待していた息子があらぬ女性と一緒になってしまって……。
しかも、その嫁が何やら大変な事件と関係あるかもしれない。これは仰天しますよね。そんな女性の役です。
―― そんな弘子を演じて、いかがでしたか?
実はこういう少し意地悪な役というのは初めてなんです。私、とっても人柄がいいものですから(笑)。それは冗談ですけど、でも、本当にこれまでなかったんです。ひょうきんな役や明るい役が多かったので、こういう役はとても新鮮で演じ甲斐がありました。
今回の衣裳は全部着物です。ロケーションも松本という風情のある街ですし、由緒ある家の奥様ということで、品の良い感じにして欲しいということで着物になりました。
―― 演出を担当された若松監督とは、ご一緒していかがでしたか?
監督、素敵ですねぇ。私に合わせてくださっているのかもしれませんが、素晴らしい大作をいくつも演出されているのに、とってもひょうきんで面白いことばかりおっしゃるんですよ。しかも、私のことお母さんって呼ぶんです。お姉さんくらいにして欲しいですよね(笑)。
―― 撮影現場はいかがですか? 共演者の方の印象は?
岸部さん以外、みなさん初めてご一緒する方ばかりでしたが、いいですね、新鮮で。どんなお芝居をするかわからないっていうのはとってもドキドキします。
今回は、すべて松本でのロケでしたが、松本って本当に素敵なところですね。私、本当に感激しています。毎日、ロケ現場に行く途中に山並みが見えるんですが、のどかだし、時間がゆっくり流れていくようで癒されています。いつもは東京の大きなスタジオで撮ることが多いですから、たまにはこういう素敵な風景を眺めながらの撮影もいいですね。
―― 放送を楽しみにしている、視聴者のみなさんへのメッセージをお願いします
観る人によって感じ方が違う作品だと思います。みなさんそれぞれ、ご判断していただければ。そのためにも、とにかくご覧になっていただきたいですね。