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2011年、ABC創立60周年を記念してお届するスペシャルドラマ『境遇』は、衝撃のデビュー作『告白』の発売から3年、いまや人気ミステリー作家の地位を確立した湊かなえが、この企画のために原作を書き下ろしたヒューマンミステリー。湊かなえ作品で初のテレビドラマ化が実現! 人間の弱さや負の感情に容赦なく切り込む、痛いほどにせつない人間描写。本作は、そんな湊かなえ独特の世界観に磨きをかけた“決定版”ともいうべき作品である。
物語の主人公は二人の女性 ――一人は政治家の夫と幸せな家庭を築き、さらに絵本作家としても注目を浴びる主婦・陽子。もう一人は、家族のいない天涯孤独な地方紙記者・晴美。ふたりは親友であり、お互い過去に親に捨てられたという共通点があった。ある日、陽子の幼い息子・裕太が誘拐され、「世間に真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状が届く。晴美に助けを求める陽子。裕太を救うため、陽子と共に奔走する晴美。すると、陽子の絵本の大ファンだという一人の女性の存在が浮上する。犯人はその女性なのか、それとも…!? 犯人の指す“真実”が明らかになるとき、彼女たちの歩んできた人生の意味が改めて浮き彫りになっていく。 今回、彼女がテーマに選んだのは、タイトルでもある『境遇』。境遇とは、その人が置かれた家庭環境や人間関係などの状況のこと。人は生まれる環境を選べない。しかし、その後の人生は自分の意思で選び、自分の手で築いていくことができる。人間関係が多様化・複雑化している現代社会の中、家族とは血の繋がりだけを指すのだろうか。友情とは何なのか…。 35歳という人生のターニングポイントを迎えた二人の女性を巡るこの作品は、観る人に、血の繋がり、家族、そして友情といった“人と人との絆”を改めて見つめ直すきっかけを与え、その“絆”とは何かを問いかけることだろう。
主人公の陽子を演じるのは、実力派女優として数々の映画やテレビドラマで活躍する松雪泰子。そして、陽子の親友・晴美を演じるのは、同じく演技派女優として活躍中のりょう。対照的ながら共通点の多いふたりの女性を、ときに力強く、ときに可憐に、ときにせつなく演じている。さらに、二人を支える共演陣にも、沢村一樹、東幹久、田畑智子、岸部一徳、白川由美、西村雅彦、野際陽子、いしだあゆみという豪華キャストが集結。 演出は、数々の人気テレビドラマを担当し、映画『ホワイトアウト』(2000年)や『沈まぬ太陽』(2009年)で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した名匠・若松節朗。脚本は人気ドラマの脚本や漫画原作者としても知られる矢島正雄が担当し、湊かなえが生み出した重厚な人間ドラマを余すところなく映像化。60周年記念スペシャルにふさわしい、極上のヒューマンミステリードラマをお届けする!