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「トキノハ」 清水大介さん

2020215日(土) 午前11時

現代の暮らしになじむ日常使いの清水焼

「トキノハ」 清水大介さん

京都を代表する焼き物の清水焼は、おもてなし用の器など、“ハレ”の場を飾る焼き物として知られています。そんな伝統と格式を受け継ぐ清水焼に新風を吹き込んでいるのが、陶芸家の清水大介さん。従来の清水焼のイメージを覆す、リーズナブルでカジュアルな器を作っています。

窯元が集まる清水焼団地にあるギャラリー「トキノハ」に並ぶのは、暮らしになじむシンプルなスタイルの器。清水焼には土や技法などのルールがありません。そのなかで清水さんがこだわるのは、毎日使いたくなるような、使い手が幸せになる器づくり。そして、シンプルな器に“ちょうどいい個性”を吹き込むのがオリジナルの釉薬です。釉薬は奥さんであり、陶芸家の友恵さんが調合。ろくろ以外の細かい仕事をすべてこなす心強いパートナーです。

陶芸家の父の勧めで陶芸の専門学校に入学し、卒業後は清水焼の名工のひとり、猪飼祐一氏に弟子入りした清水さん。独立後に専門学校で出会った友恵さんと結婚し、2011年に「トキノハ」をオープンしました。

そんな清水さんが最近、取り組み始めた、料理人専門のオーダーメイド。今回、有名な創作中華の料理人から新たなオーダーがありました。依頼は中国茶器。試行錯誤の末、思うような色合いを出すことが出来た清水さん。
その器で供された料理に、お客さんも大満足の様子でした。

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トキノハ
概要陶芸家・清水大介さんのギャラリーショップ。「日常使いの清水焼」をコンセプトに、現代の暮らしに寄り添うシンプルでカジュアルな器を製作している。
住所〒607-8322 京都市山科区川田清水焼団地町8-1
電話番号075-632-8722
営業時間10:00~18:00
定休日水曜
備考shiro-kuro  器各種1,430円~
copper 器各種1,540円~
tetra 器各種990円~
iroe 器各種2,200円~ 
KAKEL 器各種13,200円~

http://tokinoha.jp/
HOTOKI
概要トキノハの清水焼をいろんなスタイルで楽しめる複合施設。一番の魅力は、器を実際に使えるカフェ。ギャラリーの中から試してみたい器をお客さんが選ぶことができる。
住所〒606-0006 京都府京都市左京区岩倉西五田町17-2
電話番号075-781-1353
営業時間10:00~18:00
定休日月曜~木曜
備考野菜と果物のジャム添えトースト 540円
季節のケーキ 540円
Restaurant MOTOI
概要清水さんが手掛けたオーダーメイドの器で料理を提供する人気のフレンチレストラン。
住所京都市中京区富小路二条下ル俵屋町186
電話番号075-231-0709
営業時間ランチ 12:00~13:00(入店時間)
ディナー 18:00~20:00(入店時間)
定休日水曜・木曜
VELROSIER(ベルロオジエ)
概要清水さんが手掛けたオーダーメイドの器で料理を提供する創作中華の人気店。
住所京都府京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318番6 GOOD NATURE STATION 2F
電話番号075-744-6984
営業時間ランチ 12:00~15:00(※12:30までに入店)
ディナー 18:30~22:30(※19:00までに入店)

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前川恭子さん 滋賀県栗東市

2025719日(土) 午前11時

JRA初の女性調教師

前川恭子さん 滋賀県栗東市

馬主から預けられた競走馬の体調を管理し、トレーニングを行って最良のコンディションでレースに出走させることを主な仕事とするのが、競馬の調教師。日本中央競馬会・略称JRAが発足して70年、女性の調教師は一人もいませんでした。新たな歴史の扉を開いたのは、前川恭子さん。JRA初の女性調教師として2025年3月、前川厩舎を開業しました。「自分が関わるスタッフと馬を、幸せにしたい。」

滋賀県栗東市にある、栗東トレーニング・センター。競走馬に携わる人たちの1日は夜明け前から始まります。少しでも異変があれば、調教には出しません。馬の一生を左右する大きな怪我につながることもあるからです。馬が調教コースに出た後は、スタンドから動きをチェック。仕上がり具合を確認し、万全の状態でレースに出走できるよう計画を立てます。

前川恭子さんは千葉県出身。11歳のころから乗馬クラブに通い、馬に関わる仕事がしたいと思うようになります。筑波大学では馬術部に所属し、卒業後は北海道での牧場勤務を経て、2003年にJRAの厩務員になると、2004年に調教助手に。調教師になることには悩みもありました。しかし、「自分が思い描く厩舎を作って、馬とスタッフを幸せにしたい」と覚悟を決め、5度の受験を経て、合格率10%以下の調教師試験の難関を突破したのです。

この日、前川さんは北海道にいました。名門の育成牧場「社台ファーム」で、未来の名馬を見つけ出し、馬主に推薦するためです。前川さんと共に鋭い眼光で馬を見つめていたのが、数多くの名馬を輩出してきた矢作芳人厩舎の矢作調教師でした。実はこの二人は師弟関係。
「彼女は大胆不敵だが、細やかな面もある。後に続く女性たちのためにも成功してほしい。」

開業したばかりの前川厩舎。厩務員と調教助手、12名のスタッフと共に、前川さん独自の工夫でサラブレットの世話をしています。いくつか見せてもらいました。

7月1週目、栗東トレーニング・センターでは、厩舎で最も人気のある牝馬、モズメイメイの調教。狙うは前川厩舎初となる「重賞レース」制覇です。前川さんは7月6日、福岡県の小倉競馬場へ。モズメイメイは賞金の高い重賞レース『北九州記念』に挑みました。前川厩舎、初の重賞制覇なるか?いよいよレースがスタートします!

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