バックナンバー

黒田尚子さん 神戸・元町 「神戸アジアン食堂バルSALA」

202235日(土) 午前11時

アジア人のお母さん達が作る本格家庭料理をリーズナブルに

黒田尚子さん 神戸・元町 「神戸アジアン食堂バルSALA」

神戸元町商店街から南京町に入る路地に、「神戸アジアン食堂バルSALA」という名の小さな食堂があります。そこは、東南アジアの庶民の味、「カオマンガイ」や、台湾料理の定番「ルーローファン」、タイの「グリーンカレー」など、本格的な現地の味をリーズナブルに楽しめると評判に。なぜなら、国際結婚などをきっかけに日本にやってきたアジア人のお母さんたちが、出身地の家庭料理を日替わりで振舞っているからです。

オーナーの黒田尚子さんが、「日本で暮らすアジア人女性の雇用を生む」こと」を目的に、この食堂を開いたのは、2016年のこと。神戸出身の黒田さんは、関西学院大学で身近な社会問題を学ぶうちに、国際結婚などで日本に暮らすアジア人のお母さんたちと出会い、多くの人が日本の生活に溶け込めず、悩みを抱えていることを知ります。「何とかできないだろうか?」ある日黒田さんは、彼女たちが作ったお弁当の美味しさに衝撃を受けます。料理のこととなると、途端に生き生きと話し出す彼女たちを見て、これらの料理をイベントなどで出品。売れ行きも上々なので、「お母さんたちと一緒にお店を開きたい」と思うようになりました。

しかし父親は猛反対。「もしダメだったら、お母さんたちの人生はどうなるんだ」。
そこで、飲食店広告を手掛ける企業に就職して、何十店舗も担当。開業に向けた知識を得て、ついに2016年、お店をオープンしたのです。その後、SNSの発信やデリバリーなどで幾つかの危機を乗り越えて、来店客も徐々に増えていきました。

そして、これまでは黒田さんに背中を押されて恐る恐るだったお母さんたちも、次第に自信をつけ、積極的に動くようになります。2月には、インドネシア人のお母さんがシェフとしてデビューすることに。

夢はまだまだ広がります。コロナ禍で需要が一気に増えた、テイクアウトや通販用の冷凍パックを販売するための2号店です。その2号店の新メニューとして料理を試作。さて、どんな料理ができたのでしょうか?

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
神戸アジアン食堂バルSALA
概要現地のシェフが作るアジア各国の料理が楽しめる。
住所兵庫県神戸市中央区元町通2-3-16
電話番号078-599-9624
営業時間午前11:30~午後3:00 午後5:30~午後10:00
定休日火曜
備考ランチ:カオマンガイ 900円~ 魯肉飯 900円 グリーンカレー 900円

JR・阪神電車「元町駅」より徒歩3分

まん延防止措置に伴い、ディナーは休業中。
2号店オープンは3月下旬予定。

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー

次回の放送

養安明朗さん・美緒さん、井上拓耶さん 『BUM』 千早赤阪村

2025531日(土) 午前11時

千早赤阪村のレストラン&ヘアサロン

養安明朗さん・美緒さん、井上拓耶さん 『BUM』 千早赤阪村

杉の木が鬱蒼と生い茂る千早赤阪村の山中。その山道の途中に、忽然と古民家レストランが現れます。不便な場所にも関わらず、連日お客さんが。「何回か道に迷ったけど景色が凄い」。店を立ち上げたのは、大阪市内から移住した若き店主たち。目指しているのは、手間を惜しまない暮らし。今回は都会を離れ、心の豊かさを追い求める店主たちに密着します。

千早赤阪村の山中に2021年にオープンした複合施設『BUM』。築およそ140年という古民家をカフェレストランに改装しました。オーナーの養安明朗さんと妻の美緒さんは、南インドの伝統的な料理を提供しています。カレーをメインにしたコース料理は、どれも本格的なスパイスを使用。地元の野菜もふんだんに使っています。「これはサンバルという豆と野菜のカレーです」。明朗さんたちは、こうした本場の味に出会うため南インドに渡航し、家庭や食堂で伝統料理を学んだそうです。他のメニューもスパイシーで実に美味しそう。

もともと大阪市内の同じ飲食店で働いていた明朗さんと美緒さん。結婚後に間借り営業で始めたスパイスカレー店が評判となりますが、コロナ禍で売り上げが激減。「生きることを見つめなおしたい」と、今の地に移転したのです。それに共鳴したのが、友人の美容師、井上拓耶さん。母屋の横でヘアサロンを開業。「いい働き方が出来てるなあと」と井上さん。
広い空間を利用してギャラリーも併設。定期的に様々な作家の展示会を開催しています。

4月上旬。『BUM』はある転機を迎えていました。3年前からカレー以外の料理を作るために加入していた調理スタッフのななおさんが、6月から海外に行くことが決まり、いったん『BUM』を離れることになったのです。そのため、自分たちだけで作る新メニューを考案することにしました。

新たなメニューに向けて、明朗さんたちは滋賀県長浜市で店で使う器を探します。また、和歌山県橋本市の農園では、旬の野菜を仕入れます。調理方法も見直すことに。「インド料理を少しはずして、自分たちの暮らしに寄り添ったモノを」。次々と新メニューが生まれていきます。そして、お世話になっている農家さんや友人たちを集めて、試食会が始まりました。
果たしてその反応は?

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

バックナンバー