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窪田美知子さん 大阪府堺市 「青木刃物製作所」

202432日(土) 午前11時

世界が注目する包丁彫金師

窪田美知子さん 大阪府堺市 「青木刃物製作所」

「包丁の街」として知られる大阪府堺市。料理人が使う和包丁の大半は、ここで作られているといいます。その包丁を「美術品の域までに高めている」と注目される職人がいます。『青木刃物製作所』の窪田美知子さんです。包丁は、金属を叩いて伸ばす「鍛治」、鋭い切れ味を生む「研ぎ」など、様々な職人の手によって作られます。そして包丁には「銘切り」という作業もあります。鏨(たがね)という工具を用い、名前を刻む作業。元々は日本刀から生まれた伝統で、「刃物に命を吹き込む行為」と言われています。この「銘切り」の技術で、窪田さんは今、世界中から注目されているのです。

昭和22年創業の『青木刃物製作所』に勤める窪田さんが銘切りする包丁は、月におよそ700本。ブランド名、依頼主、店名、座右の銘などを包丁に刻み込みます。窪田さんが銘切りするのは、文字だけではありません。なんと絵を刻むのです。桜、鯉、仏像、富士、龍と、絵柄も多岐にわたります。

それにしても、なぜ包丁に絵や文様を彫ろうと考えたのでしょう。「他の工房ではやってないことに挑戦したいから。私が始めたもので、9割は独学です」。そうして窪田さんが彫る包丁は、全国の飲食店、さらには世界中のシェフから注文が殺到するようになりました。調理だけでなく、「店頭に飾りたい」という要望が多いのだそうです。

窪田さんは、子供の頃から京都や奈良の伝統工芸が好きでした。大学卒業後、堪能な英語の力を活かして、長野県の医療系の会社に就職するも、「日本の文化を世界に発信したい」という気持ちが強くなり、退職。畳、着物、陶芸など、様々な伝統工芸を見て回って、「これだ!」と思ったのが、包丁の銘切りでした。しかし、包丁工房に弟子入りを志願しても、「女人禁制」の場所も多く、なかなか受け入れてくれるところがありません。

やっとのことで、堺の「青木刃物製作所」に入社。営業や事務の仕事で採用された窪田さんが、そこから、現在の銘切りの仕事を得るまでに、どんな苦労と努力があったのでしょうか。

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青木刃物製作所
概要大阪・堺でブランド「堺孝行」の包丁を扱う会社 包丁彫金師の窪田美知子さんが所属。
住所大阪府堺市堺区材木町西1-2-28
電話番号TEL:072-229-3737
FAX:072-228-1728
営業時間月曜~金曜 10時~17時
定休日土曜・日曜・祝日
備考窪田さんの インスタグラム
https://www.instagram.com/michiko_knifeworks?igsh=ZTJsajNrZW92Mm5o

青木刃物製作所 ホームページ
https://aoki-hamono.co.jp/

青木刃物製作所 インスタグラム
https://www.instagram.com/sakai_takayuki_knife/

青木刃物製作所 フェイスブック
https://www.facebook.com/sakaitakayukiknife/

青木刃物製作所 YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC6Wmw_s8cmhqXmb1qDjOy-A

※青木刃物製作所は卸売のため、窪田さんはお客さんからの直接受注は行なっておりません。青木刃物製作所にお問合せください。

各ページに掲載している内容は、取材・放送時点のものです。消費税率移行に伴う価格変更等についてご留意下さい。

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ロリト麻理菜さん 『エスペランサ・スポーツボクシングジム』兵庫県伊丹市

2025517日(土) 午前11時

アジア王者となった女子プロボクサー

ロリト麻理菜さん 『エスペランサ・スポーツボクシングジム』兵庫県伊丹市

ダイエットのためにボクシングを始めた女性が、アジア王者までのぼりつめました。その名はロリト麻理菜さん。ボクシング歴7年で、日本女子ミニマム級を制した女子プロボクサーです。さらに昨年、アジア王座決定戦に勝利して、アジアの頂点に立ちました。

ボクシング経験が浅い彼女が頭角を現した理由、そこにはフィリピンの元世界チャンピオン、レイ・ロリトさんの存在が!そう、麻理菜さんの夫です。夫婦二人三脚で世界チャンピオンを目指す麻理菜さんですが、実は理学療法士として働く二刀流ボクサー。そして、今年4月6日、アジア王座の防衛戦に挑んだ麻理菜さん。果たしてその結末は?

朝7時。麻理菜さんの1日はロードワークから始まります。その後、理学療法士として週に5日、病院に出かけられない利用者の自宅を訪ね、看護やリハビリを行っています。仕事が終わると一旦自宅に戻り、家事を済ませてボクシングジムで3時間の練習。このサイクルを、ほぼ毎日繰り返しています。夫であり、トレーナーでもあるレイさんも、解体工事の仕事を終えるとジムに駆け付けます。

防衛戦の相手は麻理菜さんとは違う団体の、現アジアチャンピオン。9勝のうちKO勝ちが6度もある、これまで対戦したことがないハードパンチャーです。この試合に勝てば、次はいよいよ世界タイトル戦が見えてくるだけに、是が非でも勝ちたいところ。

まわりに愛され、順風満帆な人生に思える麻理菜さんですが、小学校2年生の時に両親が離婚。受け入れるのに時間がかかったといいます。女手一つで麻理菜さんを育てた母ひろみさんは、試合が近づくと身の回りのことをサポートしに、家に来てくれるんです。レイさんとは大の仲良しというひろみさんですが、当初は交際に猛反対。それが変わったのは?

防衛戦まで残り一週間。練習も追い込みに入ります。2か月前は55?あった体重を6?も落として、現在49?。あと1?ちょっと落とせば軽量パスです。そして4月6日、防衛戦当日を迎えました。今回の興行は全部で6試合。メインイベントが麻理菜さんの防衛戦です。控室で徐々に集中力を高めていく麻理菜さん。さあ、いよいよ選手入場の時間が来ました。

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