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2024年3月2日(土) 午前11時~
世界が注目する包丁彫金師
窪田美知子さん 大阪府堺市 「青木刃物製作所」
「包丁の街」として知られる大阪府堺市。料理人が使う和包丁の大半は、ここで作られているといいます。その包丁を「美術品の域までに高めている」と注目される職人がいます。『青木刃物製作所』の窪田美知子さんです。包丁は、金属を叩いて伸ばす「鍛治」、鋭い切れ味を生む「研ぎ」など、様々な職人の手によって作られます。そして包丁には「銘切り」という作業もあります。鏨(たがね)という工具を用い、名前を刻む作業。元々は日本刀から生まれた伝統で、「刃物に命を吹き込む行為」と言われています。この「銘切り」の技術で、窪田さんは今、世界中から注目されているのです。
昭和22年創業の『青木刃物製作所』に勤める窪田さんが銘切りする包丁は、月におよそ700本。ブランド名、依頼主、店名、座右の銘などを包丁に刻み込みます。窪田さんが銘切りするのは、文字だけではありません。なんと絵を刻むのです。桜、鯉、仏像、富士、龍と、絵柄も多岐にわたります。
それにしても、なぜ包丁に絵や文様を彫ろうと考えたのでしょう。「他の工房ではやってないことに挑戦したいから。私が始めたもので、9割は独学です」。そうして窪田さんが彫る包丁は、全国の飲食店、さらには世界中のシェフから注文が殺到するようになりました。調理だけでなく、「店頭に飾りたい」という要望が多いのだそうです。
窪田さんは、子供の頃から京都や奈良の伝統工芸が好きでした。大学卒業後、堪能な英語の力を活かして、長野県の医療系の会社に就職するも、「日本の文化を世界に発信したい」という気持ちが強くなり、退職。畳、着物、陶芸など、様々な伝統工芸を見て回って、「これだ!」と思ったのが、包丁の銘切りでした。しかし、包丁工房に弟子入りを志願しても、「女人禁制」の場所も多く、なかなか受け入れてくれるところがありません。
やっとのことで、堺の「青木刃物製作所」に入社。営業や事務の仕事で採用された窪田さんが、そこから、現在の銘切りの仕事を得るまでに、どんな苦労と努力があったのでしょうか。
概要 | 大阪・堺でブランド「堺孝行」の包丁を扱う会社 包丁彫金師の窪田美知子さんが所属。 |
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住所 | 大阪府堺市堺区材木町西1-2-28 |
電話番号 | TEL:072-229-3737 FAX:072-228-1728 |
営業時間 | 月曜~金曜 10時~17時 |
定休日 | 土曜・日曜・祝日 |
備考 | 窪田さんの インスタグラム https://www.instagram.com/michiko_knifeworks?igsh=ZTJsajNrZW92Mm5o 青木刃物製作所 ホームページ https://aoki-hamono.co.jp/ 青木刃物製作所 インスタグラム https://www.instagram.com/sakai_takayuki_knife/ 青木刃物製作所 フェイスブック https://www.facebook.com/sakaitakayukiknife/ 青木刃物製作所 YouTube https://www.youtube.com/channel/UC6Wmw_s8cmhqXmb1qDjOy-A ※青木刃物製作所は卸売のため、窪田さんはお客さんからの直接受注は行なっておりません。青木刃物製作所にお問合せください。 |
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