昨年、日本で発売され、大きな話題を呼んだ「ミシュランガイド京都・大阪２０１０」。
厳選された２０３カ所のなかで最高峰に輝く三ツ星の評価を得たのは７つ。唯一、大阪の、しかもミシュランの本場であるフランス料理の店がある。それが、大阪・江戸堀にある「ハジメレストラン・ガストロノミック・オオサカジャポン」。今回は、三ツ星を獲得した若き米田肇シェフの“夢のカタチ”を紹介。

２００８年５月、米田肇シェフがオープンした「ハジメレストラン・ガストロノミック・オオサカジャポン」。若きシェフがスタートさせた新進気鋭の店だったが、ミシュランで三ツ星の評価を得た今、２ヵ月先まで予約は満席だ。米田シェフがこだわるのは“ガストロノミー”。これは、美味しい料理を作ること、美味しく料理を食べることを追求することを指し、日本でいうところの“美食道”のようなもの。
格の高いフランス料理のレストランや高級食材店名の冠として用いられることもあるという。

そんな米田シェフの手によるフレンチは、一品一品に哲学的なメッセージが添えられた「おまかせコース」。お客さんの心を動かす料理、そして、ここでしか出会えない料理を追求するシェフのメニュー。
小学５年生のときには、授業で別のテーマがあったにもかかわらず、「フランス料理人になりたい」という夢を作文に綴ったという。客のほとんどがリピーターという米田シェフの店。それゆえ、毎回、客を驚かせ、感動させる料理を作ろうと、メニューは日々、進化しているという。

そんな米田さんが、さらなる究極を目指し、新メニューを開発、今回選んだ食材は桜鯛だった。
熟成させることで旨みを増した桜鯛、そして完成した新メニューは…。 大阪で世界を唸らせる若きシェフの素顔に迫った。