広島県と愛媛県を結ぶしまなみ海道の真ん中にある大三島。この島で無農薬レモンを育て、それを使ったレモンのお酒リモンチェッロを作っているのが山﨑学さん・知子さん夫妻。今回は、３年前に東京から移り住み、念願だった大三島産リモンチェッロを誕生させた山﨑さん夫妻のリモンチェッロ作りを紹介しながら、２人の“夢のカタチ”を追った。

温暖な気候が柑橘類の栽培に適している愛媛県大三島。この島に山﨑さん夫妻が東京から移り住んだのは、レモンから作るリキュール、リモンチェッロを作りたいという夢のためだった。アルコール度数の高い、トロリとした甘いお酒で、レモンの芳香がさわやかなイタリアの食後酒だ。レモンの皮を使うリモンチェッロはイタリアでは家庭ごとにレシピがあるほどポピュラーなのだ。

２人が育てるのは無農薬レモンで、それだけに栽培はとても大変。たっぷりと太陽を浴び、手間ひまかけて育てた夏レモンを収穫した山﨑さん夫妻は、レモンを愛媛県西条市にある老舗「西龍酒造」へ運ぶ。ここで２人のリモンチェッロが作られる。昨年、初めて作った分のリモンチェッロは理想の味に届かず、売り物にはならなかったとか。というのも、山﨑さん夫妻にとっても、西龍酒造にとっても、初めてのリモンチェッロ作りだったから。そしてのぞんだ今年の夏レモンで作るリモンチェッロ作り。その製造工程に密着した。

口コミが評判を呼び、生産が追いつかないほど人気の山﨑さん夫妻のリモンチェッロ。その人気には、岩手県大船渡市にあるイタリアンの名店「ポルコ・ロッソ」のオーナーシェフ、山﨑純さんも一役買っていた。夫妻と山﨑シェフとの出会いとは・・・。

知子さんから今年のリモンチェッロの出来を知らされた山﨑シェフは、なんと岩手から愛媛へ！恩人の到着に喜ぶ学さんと知子さん。さらに、山﨑シェフは三陸の海の幸とリモンチェッロを使った一皿を披露した。