播州赤穂にあるイタリアンレストラン「さくらぐみ」は、本場ナポリが認めるピザと海鮮ナポリ料理で大人気の名店。店を開いて３０年のオーナーシェフ、西川明男さんによれば、赤穂御崎は日本のナポリだという。そんな西川さんの料理や赤穂の魅力を紹介。また、赤穂をこよなく愛する西川さんの新たな活動を追った。
兵庫県赤穂市の南東部、播磨灘に突きだした半島の端にある赤穂御崎にあるイタリアンレストラン「さくらぐみ」。テラス席からは瀬戸内海が一望できるグッドロケーション。料理はオーナーの西川シェフの手による本格的なナポリ料理だ。ナポリから取り寄せた窯で焼く、ピザ発祥の地ナポリ仕込みのピザや、赤穂の海の幸をふんだんに使った海鮮ナポリ料理に魅せられ、連日、多くの客が訪れる。
西川さんが料理の世界に足を踏み入れた頃は、日本でイタリアンといえば北イタリア料理が中心だった。だが、ナポリ料理と出会い、２０年ほど前にナポリへ。伝統的な味を守るトゥベッリ氏に師事し、本場の味を身につけて帰国する。西川さんがナポリ料理にハマった理由を語った。
ピザ発祥の地ナポリで本場のピザ作りを習得した西川さんは、現在、「真のナポリピッツァ協会」の審査も務める。この協会は、ナポリのピザ職人たちが発起人となって設立された組織で、ナポリに古くから伝わる職人の伝統技術の再評価や後世への継承を目的としている。協会の定める条件をすべてクリアし、正真正銘のナポリピザと認められたピッツェリアのみが加盟しており、さくらぐみは日本で認定された第一号店。現在、日本には認定店が３０数店ある。
赤穂でナポリ料理の店をオープンさせ、今年で３０年を迎える西川さん。昨年４月には長年の夢だった赤穂御崎へ移転し、絶好のロケーションを手に入れた。御崎から見える夕陽は日本の夕陽百選にも選ばれるほど美しく、「この風景はまさにナポリ」と話す。そんな西川さんが、新たな取り組みをスタートさせた。それは、地元、赤穂御崎の活性化だ。西川さんの店をはじめ、農家、行政などが一体となり、赤穂御崎を盛りたてようと、この夏、その第一歩を踏み出すことに！地元の人たちが一丸となった初イベント「朝市」の準備から当日までの様子を追いかけた！