マレーシアのペナン島に「世界一美味しい」と評判のココナッツタルトがある。その味に魅せられ、粘り強い交渉で弟子入りし、門外不出の味を日本に持ち帰ったのが、大阪・八尾市の小さなカフェで絶品のアジアンスイーツを作る国際派主婦の竹本清香さん。彼女の手による数々のアジアンスイーツはどれも大人気。今回は、竹本さんの仕事を紹介しながら、胡麻会社から新しい胡麻を使ったスイーツをオファーされた竹本さんの新たなる挑戦に密着した。
“東洋の真珠”と呼ばれるマレーシアを代表する観光地、ペナン島に「世界一美味しい」と評判のココナッツタルトがある。作っているのは店の２代目、リオン・ハオ・ケンさん。住宅街の小さな店でタルトを焼いて３０年になる職人だ。新鮮なココナッツを使ったリオンさんのタルトは絶品で、１日２４０個限定だが、売り切れ必至。マレーシア国内はもちろんのこと、外国のメディアにも取り上げられるほどの人気ぶりだ。そんなリオンさん一家が守ってきた門外不出の秘伝の味を日本に持ち帰ったのが、唯一、弟子入りを許された日本人女性の竹本清香さんだった。
ココナッツタルトの味に魅せられ、リオンさんに弟子入りできた竹本さん。それは、幾度となく断られてもあきらめない彼女の熱意の賜物だった。半年以上も粘り、ようやく弟子入りし、苦労の末に手にした秘伝の味。しかし、日本でその味を再現するには、さらなる困難が・・・！
日本でもペナン島と同じココナッツタルトの味を再現できた竹本さんは、大阪府八尾市にある小さなカフェ「茶米古道」で様々なアジアンスイーツとともに提供。タルトをはじめ、マレーシアでは定番のピーナッツ・スムージーや、タイの生姜パウダーを使ったオリジナルのジンジャーチーズケーキ、こだわりの胡麻を使った黒ゴマチーズケーキなど、アジアンテイストのスイーツはどれも大人気だ。
現在、２歳の子供の母であり、６月には２人目の出産も控える竹本さん。タイで仕事をするマレーシア人の夫とは離れて暮らし、スイーツ作りに奮闘する彼女に、この春、大きなチャンスが訪れる。料理のプロたちが日本で最高の胡麻を作ると絶賛する京都の胡麻会社「山田製油」が、竹本さんに胡麻を使った新しいスイーツ作りをオファー。京都駅前の地下街「ポルタ」にオープンする新店舗の目玉商品にしたいというのだ。それは、竹本さんが「山田製油」の胡麻を使ったスイーツを作っていたという縁で舞い込んだ依頼だった。早速、竹本さんは新しい胡麻スイーツ作りに取り掛かる。
昔ながらの製法で、香りと風味とコクを生かすことにこだわる「山田製油」の山田社長。竹本さんが挑んだ新しい胡麻スイーツに山田社長はＯＫを出すのか！？