兵庫県西脇市にあるアトリエで西脇の地場産業、播州織で作品を作る播州織作家の玉木新雌さん。かつては独自のブランドをもつデザイナーだった玉木さんだが、播州織と出会ったことから、その魅力に魅せられ、西脇に移住し、播州織作家へと転身した。今回は、播州織を世界に知らしめたいという玉木さんの作品作りとともに、新たに、播州織の技法を使ったセーター作りに挑む姿を紹介した。
かつては海外でも人気を博したが、時代とともに衰退した播州織。そんな播州織の魅力を再び、世に送り出す玉木さんの作品の大きな魅力は、ふんわりとしたやわらかい独特の風合いだ。ショールをはじめ独自のセンスから生み出される織物は大人気で、毎日、全国のどこかで展示会が開催されているほど。玉木さんの作品作りに欠かせないのが古い織り機で、１９６０年代から１９８０年代に西脇で使われていた織り機を中心に使っている。そんなこだわりの玉木さんの作品作りを紹介した。
アトリエの横には作品を販売するショップがあり、作品に魅了されたお客さんが全国から訪れる。玉木さんは、実家も洋服店を営んでいたことから、大学で被服学を学び、その後、専門学校を経て、アパレル会社でパタンナーとして働いたのちに独立。大阪の堀江で独自のブランドを立ち上げ、デザイナーとして活躍していた。だが、播州織と出会ったことが大きな転機となる。播州織に魅せられた玉木さんは西脇に移り住み、播州織作家の道をたどることに。
いまでは注目の人気織物作家として活躍する玉木さんが新たに挑戦する。それは、播州織の技法を使ったセーター作り。ウールとコットンを混ぜ合わせるため、通常の製作とは異なり、なかなか思うようには進まない。そんな彼女のセーター作りに密着した！