近年、日本人選手が世界のトップクラスに立ち、注目を浴びるフィギュアスケート。表彰台に日本人選手が立つことも多く、現在は世界で一番選手層が厚いといわれている。そんな日本のフィギュアスケート界で次世代のトップと期待される選手を育てるのが、若きコーチの林祐輔さんだ。バンクーバー五輪銅メダリスト、髙橋大輔選手の指導で注目を集め、現在は、ジュニアで活躍する田中刑事選手をはじめ、２３人の選手を指導する。今回は、林コーチの仕事や指導法を紹介しながら、世界のトップジュニア選手が集まる「ジュニアグランプリファイナル」にのぞむ林コーチと田中選手に密着した！
林コーチが選手たちを指導するのは、大阪府高石市にある臨海スポーツセンターのスケートリンク。丁寧で、一人ひとりの個性に合わせて才能を開花させる指導法は評判を呼び、多くの選手たちが集まって来る。現在は、小学２年生から６６歳のシニア選手まで、２３人の選手を指導。なかでも、田中刑事選手はスケート連盟の強化選手にも選ばれる期待の選手で、田中選手が小学校３年生のときから指導に携わって来た。だが、実は岡山県の高校生。指導してもらう際には大阪にやって来て、林コーチの家に寝泊まりするという。
現役時代は、現在、髙橋大輔選手のコーチを務める長光歌子先生の指導を受けていた林さん。髙橋選手とは半年ほど一緒に練習していたという。しかし、大学を卒業と同時に引退。その後、林コーチが注目を集めたのは髙橋選手を指導したことで、それが大きな転機となった。髙橋選手の活躍とともにコーチとしての評価が上がり、現在では多くの選手が門を叩く人気のコーチになった。そんな林コーチの指導の様子を紹介した。
田中選手が出場する「ジュニアグランプリファイナル」が迫って来た。この大会は２０１２年のグランプリシリーズで活躍した世界のトップジュニアが集まる重要な大会だけに、林コーチも指導に熱が入る。世界を目指す若き才能と、それを育むコーチ。まさに、二人三脚の絆で迎えた夢の大会までを追った！