兵庫県姫路市の沖合に浮かぶ家島に大阪から移住し、島のガイドとして暮らす中西和也さん。家島に魅せられた中西さんはガイドをはじめ、様々なカタチで島の魅力を発信している。今回は、中西さんならではのオリジナルツアーを紹介し、島を訪れた観光客に感謝の気持ちを伝える企画に挑む姿を追った。
瀬戸内海の東部に点在する大小４０余りの島々で構成される家島諸島。その真ん中に、人口およそ４０００人が暮らす家島がある。この島に魅せられ、一昨年、大阪から移住して観光ガイドをする中西さん。島の魅力を伝えるため、“いえしまガイド”としてオリジナルツアーを企画している。そんな中西さんの家島ツアーは、急斜面にぎっしりと家々が建つ独特な景色や、新鮮で美味しい瀬戸内の魚、島の人々が行きかう路地裏探検、菅原道真公ゆかりのパワースポットなど、島の魅力がたくさん。ガイドブックにはない、中西さんならではのツアーの楽しみを紹介した。
大阪で生まれ育った中西さんは、土木施工管理会社や都市計画に携わるシンクタンクに勤め、地方都市に興味を抱いていた。その当時、偶然にも「ＮＰＯいえしま」と出会い、島の総合的なコーディネーターを育成する“ゲストハウスプロジェクト”に参加。そして、家島の魅力にハマってしまったという。「ＮＰＯいえしま」は家島で商売を営む元気な女性たちによって平成１８年に結成された組織で、島の活性化を目的に、豊かな播磨灘で獲れる美味しい魚で特産品を作り、家島の魅力を発信している。
そんな元気で明るい家島のおばちゃんたちの思いをさらに広めたいと考えた中西さんは、今年の２月に「いえしまーけっと」を開催。家島の住民が中心となり、島グルメを出店したイベントは好評を博した。
「家島の大きな魅力の一つは、島の温かさ」という中西さん。そこで、中西さんは島を訪れた観光客に感謝の気持ちを伝える企画を考案した。