紙からさまざまな動物を生み出すママさんペーパークラフト作家の秋山美歩さんは、動物たちの生き生きとした表情やポーズを巧みに紙素材で表現。ときには自分の身長よりも大きな生き物を作ってしまうという彼女のダイナミックな作品は各所から大人気だ。今回は、秋山さんの作品作りを紹介しながら、有馬温泉での屋外展示に初挑戦する姿に密着した。
秋山さんのアトリエは、兵庫県にある自宅の一角の小さなスペース。彼女の作品は、手のひらサイズのものから巨大な作品まで、いずれも動物がもつ個性やエッセンスをしっかりとらえており、表情豊かでリアリティを感じさせるのが特徴だ。そんな秋山さんの作品作りに対する想いや製作工程を紹介。
ペーパークラフト作家であり、２児の母でもある秋山さん。そのため、作品作りにかける時間は子どもたちが寝静まった深夜から早朝まで、そして、ご主人が子供の面倒を見てくれる土曜と日曜。さらに、納期が迫るとお父さんやお母さんも育児の手伝いに来てくれるとか。様々な作品は家族の支えがあって生まれてきたのだ。
そんな秋山さんが、動物のペーパークラフトを手がけるようになったのは、幼い頃からの動物好きと工作好きがきっかけだった。立体アーティストとなり、「紙を使った表現がしたい」ということと「動物好き」が重なり、本格的に動物をテーマにしたペーパークラフトに取り組むようになった。
現在は作品製作をはじめ、ワークショップなども手がける秋山さん。そんな彼女に新たな企画が舞い込んだ。それは、有馬温泉で開催される「有馬温泉路地裏アートプロジェクト」。有馬温泉の昔ながらの路地裏をアートで盛り上げるイベントで、今年の開催で４回目。初参加の秋山さんだが、実は、初参加というだけでなく、秋山さんにとって、屋外の展示は初めての経験なのだ。長期間、野ざらしになるために、製法や表現方法など、これまで経験したことのないことに挑まねばならない。大きなチャレンジに意欲を燃やす秋山さんの新たな作品作りに密着した。