いま関西のグルメたちの間で人気を集めるのが、カレー激戦区と呼ばれる“裏谷四”。大阪地下鉄の谷町四丁目駅から堺筋本町駅の間にある一帯で、周辺にはカレーショップがおよそ２０軒もひしめいている。その一画に店を持つのが、フードクリエーターでもあるａｒｏａさん。彼女は、近年、関西で台頭している新たなカレーのムーブメント「大阪スパイスカレー」の旗手として注目を浴びている。今回は、ａｒｏａさんの作るカレーの魅力を紹介。さらに、次のステップへ向け、スリランカでのカレー修行を決めたａｒｏａさんに密着した。
ａｒｏａさんの店は、カレー激戦区の“裏谷四”にある「ｃｕｒｒｙ　ｂａｒ　ｎｉｄｏｍｉ」。仕入れから仕込み、調理まで、カレー作りはすべて１人で行うというカレーは、パンチが効いて、他では味わえないと評判だ。定番の「ｎｉｄｏｍｉカレー」はスパイスの効いたインド風、看板メニューの「特製牛スジカレー」は手間ひまかけた欧風カレー。このように、様々なカレーの要素を取り入れ、新しい解釈で挑む、スパイシーでオリジナリティあふれるカレーは、いつしか「大阪スパイスカレー」と呼ばれるようになり、関西に新たなカレームーブメントを巻き起こしている。ａｒｏａさんは、大阪で独自に発展を遂げたカレーニューウェーブの旗手的存在だ。
かつては美容師という畑違いの仕事をしていたａｒｏａさん。だが、美容室の倒産によって、新たに料理の世界に進み、昨年４月にカレーショップをオープンさせた。その傍ら、各地のイベントで料理のケータリングをするなど、フードクリエーターとしても活躍。なかでも「ＡＲＯＡバーガー」は、スパイスの効いたカレーをソースとして使ったカレーバーガーで人気だ。
そんなａｒｏａさんが、次なるステップへ向け、スリランカでのカレー修行を決めた。大阪のカレーシーンは充実してきた半面、飽和状態にあると感じ、１ヵ月のカレー修行に行くことを決定。
出発を２週間後に控えたある日、仕入れ先のスパイスショップが閉店するという知らせを受け「同じスパイスでも仕入れ先が変われば味も変わりブレンドも変わる」と焦るAroaさんだが、このアクシデントを乗り越えスリランカへ旅立った。