色鮮やかで斬新なデザインの日本手ぬぐいが、今、女性に人気を博している。そんな手ぬぐいを集めたセレクトショップが、昨年、大阪のビジネス街にオープン。オーナーは、つい最近まで４人の子どもの子育てに追われる主婦だった西山美千代さんだ。そんな西山さんが魅せられた手ぬぐいの魅力を紹介し、かねてからの夢だったという手ぬぐい作りに初めて挑む姿を追った。
昨年末、大阪市西区江戸堀にオープンした手ぬぐい専門店「まま・めぞん」は小さい店ながら、多い時には１５０種類を超える手ぬぐいが並ぶ。いずれも全国各地で活躍する手ぬぐい作家の作品で、一枚一枚西山さんが吟味し、集めたものだ。沖縄を代表する伝統工芸の紅型や自然な風合いの草木染、童話や昔話をモチーフにしたものなど、デザイン性の高い手ぬぐいが揃っている。
東大阪で生まれ育ち、２０歳の若さで結婚、４人の子育てに奮闘しながら、７年前までは会社勤めをしていた西山さん。教室を開くために洋裁学校に通って裁縫を猛勉強し、手ぬぐい子供服のワークショップをスタートさせた。そして、昨年１２月には大阪に手ぬぐいのセレクトショップを出店。今は、斬新なデザインの作品を探す日々だ。原点ともいえる手ぬぐい子供服作りのワークショップも７年目に突入し、洋服や帽子など様々なモノの作り方をレッスンしている。
手ぬぐいの魅力を伝えたいと、夢に向かって走り出した西山さん。そんな彼女にはもうひとつの大きな夢があった。それは、デザインから型彫りまでを自分で行う手ぬぐい作り。初挑戦の手ぬぐい作りは、最も尊敬する手ぬぐい作家であり、型染作家の鴨川志野さんに監修してもらう。
基本的なデッサンからダメ出しの連続。なかなか思うように進まない中、職人さんの協力で西山さんは手ぬぐいを完成させた。