大阪の住宅街にたたずむ輸入壁紙専門店の「ＷＡＬＰＡ」は、世界中から集めた壁紙を展示販売する日本ではまだ珍しいお店。木のぬくもりや自然の風景、動物やヴィンテージ風など、日本ではなかなかお目にかかれないカラフルで個性的な壁紙を取り寄せているのが、店の代表であり、壁紙職人でもある濱本廣一さん。今回は、壁紙を新たな住まいの楽しみ方として提案する濱本さんの仕事を紹介。さらに、この秋の新店舗オープンを追った。
日本初上陸のブランドなど、ここでしか出会えない壁紙を世界中から集め、紹介している濱本さんのショップ。およそ７万種類もの壁紙がストックされている。店を訪れるお客さんたちは洋服を選ぶように壁紙を選び、自分で壁紙を張り替える。本来なら、プロでないと張替が難しい壁紙だが、これを手軽にできるように実現させたのは、濱本さんがメーカーと共同で開発した接着剤のおかげ。賃貸住宅でも気軽に貼って、剥がすことができるという。
元々は、住宅の内装工事をしていた濱本さん。だが、リーマンショックのあおりを受けて赤字状態となり、新たな事業の方向性を模索したという。そこで目をつけたのが、毎日毎日貼り続けてきた壁紙だった。どこも無難で単調な色の壁紙だったが、もっと個性的な、お客さんの生活に合わせた壁紙があってもいいのではないか？そう思った濱本さんは、カラフルで美しい海外の壁紙を輸入し、家具の街の南堀江に店をオープン、ネット上にサイトも立ち上げた。
カラフルな壁紙とともに濱本さんが提案したのは、自分の手で壁紙を張り替えること。「ＷＡＬＰＡ」では、いつでも気軽に壁紙が張り替えられるようにと、壁紙貼りのワークショップを開催。ＤＩＹブームも手伝って、毎回、大盛況だ。自分の手で壁紙を貼る楽しさを知った人たちは、思い思いの壁紙を選び、自由に暮らしを彩っている。
そんな濱本さんが、この秋、大阪の大正区に新店舗をオープン。店舗と倉庫、スタジオを一つにした広大なショップになる予定だという（１０月１８日）。新たな壁紙の世界を切り開く“壁紙パラダイス”を創りたいという濱本さんの新店舗オープンに密着。様々なアイデアを凝らした新店舗を紹介した。