ここ数年、日本に上陸し、次々とブームを巻き起こしているハワイ発のグルメ。ポスト・パンケーキとして新たに注目を集めるのが、ハワイの定番おやつとして知られる“マラサダ”。表面はサクッと香ばしく、中はふわふわ食感が楽しめる素朴な揚げパンのようなお菓子だ。ハワイで食べたマラサダドーナツのおいしさが忘れられず、日本で専門店をオープンしたのが、今矢克昭さん。今回は、関西ではまだ知る人の少ないマラサダドーナツを広めるために奮闘する今矢さんの日々を追った。

昨年１０月、大阪の天五中崎通り商店街に小さなスイーツショップがオープンした。今矢さんが営む、ハワイで人気のマラサダドーナツの専門店「リノ ハワイアン ベーカリー」だ。表面はサクッと香ばしく、中はふわふわ食感が楽しめる素朴な揚げパンのようなお菓子のマラサダドーナツは、家庭やお店によってオリジナルのレシピがあるという。今矢さんのマラサダドーナツは、アレルギーのある人にも安心して食べてもらいたいと、卵や乳製品を一切使わないのが特徴だ。プレーンなタイプの他、様々な自家製クリームが入ったタイプもあり、常時１０種類ほどのフレーバーが揃う。

今矢さんがマラサダドーナツと出会ったのは、奥さんと訪れたハワイ島のドライブイン。スイーツが大好きな２人は、そのおいしさに衝撃を受けたという。帰国した今矢さんは、その味が忘れられず、全国でマラサダドーナツを探し歩いた。しかし、どこにも見つからず、マラサダドーナツのおいしさを知ってもらいたいという思いから、脱サラし、専門店をオープンしようと決意する。とはいえ、システムエンジニアとして働いていた今矢さんにはお菓子作りの経験がなく、オリジナルのレシピは、パン教室に通い、ライセンスも取得していた奥さんが担当し、レシピを開発する。

夫婦二人三脚で作り上げたマラサダドーナツ。だが、関西で知る人はまだまだ少ない。そんなマラサダドーナツを知ってもらうため、ご近所のカフェとコラボをしたりと、様々な働きかけを行っている。そんななか、今矢さんは、オープン１周年を控え、記念の新作作りをスタートさせる。よりヘルシーさを意識した新作を作りたいと、ヘルシーな食材の宝庫、沖縄へ！今矢さんが沖縄で出会った食材を使って新作を完成させた。