兵庫県姫路市にある国宝、姫路城の近くで賑わうカフェベーカリー「パメラズコーヒー」は、昨年１０月のオープン直後から話題を呼び、連日、お客さんが詰めかけている。オーナーであり、パン職人としてパンを作っているのは川原亜弥さん。夫婦２人でオープンし、姫路を代表するベーカリーになった１号店を飛び出し、新たにベーカリーをオープンさせた亜弥さんのパン作りを紹介。新しいベーカリーで初めて迎える桜のシーズンに、桜をイメージした新作パン作りに挑戦する亜弥さんに密着した。

焼きたてのパンやサンドイッチ、ビスケットが並ぶ「パメラズコーヒー」は、テイクアウトをメインにした小さなカフェベーカリー。看板商品のひとつはクロワッサン。外側はサクサク、中はしっとりで、もっちりとした食感が特徴だ。また、サンドウィッチも人気で、本格的なカフェメニューとあわせ、日本人だけでなく海外からの観光客にも人気だとか。

兵庫県神河町出身の亜弥さんは、２０代の時に飲食店で働いたことをきっかけに大阪の有名ベーカリーでパン職人としての道を歩み始めた。結婚を機に独立し、「ベーカリーランプ」というパン屋さんを夫婦２人でオープン。店のハンバーガーが関西のバーガーコンテストで１位を獲得したことを機に人気店になっていった。しかし亜弥さんは、大所帯になるにつれ自由なパン作りが出来なくなったと感じ始めた。そこで、店の切り盛りをご主人に任せ、「作りたいパンを自由に作る」という原点に戻りたいと、亜弥さんは「パメラズコーヒー」をオープンさせた。

現在は２つの店のパン生地を１人で作り、忙しい日々を送る亜弥さん。それでもパメラズコーヒーには１号店と同じパンはひとつもない。コーヒーもコーヒー豆メーカーの焙煎士と相談しながら、パンに合う味わいにこだわり、そんなコーヒーに合うビスケットも開発するなど、日々新たなジャンルに挑戦している。

この春、オープンして半年、新しいベーカリーで初めて迎える桜の季節。花見の名所として知られる姫路城の桜の見頃に合わせ、桜をイメージした新作パンを作ることに。そのために亜弥さんが選んだ食材が「ビーツ」。「ビーツ」を使って桜をイメージした新作が誕生するまでを追った！