ソーセージやハム、テリーヌなど、肉の加工食品「シャルキュトリ」が絶品だと評判のお店が、京都の「リンデンバーム」。オーナーシェフは日本一に輝いたこともある職人の吉田英明さん。本場ヨーロッパの味から、京都ならではの素材を使ったものまでバリエーションも豊富。そんな吉田さんの手掛けるシャルキュトリの魅力を紹介し、さらに、念願だった“白カビサラミ”作りに初挑戦する姿に密着！

肉の加工食品『シャルキュトリ』専門店の「リンデンバーム」には、手作りソーセージをはじめ、ハムやテリーヌなど５０種類以上の商品がズラリ。シャルキュトリを専門に扱う店は日本ではまだ珍しく、その美味しさもあって、店内はいつも賑わっている。
オーナーシェフの吉田さんが作るのは、ボイルタイプやグリルタイプのソーセージをはじめ、テリーヌやゼリー寄せ、レバーペーストなど多種多彩。中でも、「職人がどれだけ丁寧な仕事をしているか」が問われるというのが、ウインナー・ソーセージ作りを紹介する。また、「土地の食材を使うのは本場ヨーロッパでは当たり前のこと」という吉田さんは、ソーセージの具材に京都名物の煎り番茶や京七味、桜や木の芽などを使い、京都らしい商品を生み出し続けている。

レストランを営む家に生まれ、かつては料理人として活躍していた吉田さん。料理の幅を広げるために「自分でソーセージやハムを作ってみたい」とヨーロッパへ渡り、２年間修行を積んだ。その後、地元の京都でレストランを営んでいたが、どんどんシャルキュトリの面白さに魅せられ、８年前に「リンデンバーム」をオープンした。今では様々なジャンルの食のプロに注目されるようになり、レストランやイベントへの食材提供も行っている。

そんな吉田さんがかねてから挑戦したかったというのが、フランス伝統の“白カビサラミ”作り。温度や湿度の管理がシビアなサラミ作りには高性能な熟成庫が必要なため断念していたが、今回、職人として更に上を目指すため、大きな設備投資に踏み切った。「サラミは男のロマン」と語る吉田さん。
“白カビサラミ”作りのため、まずは石川県でシャルキュトリ専門店を営む職人仲間の竹友さんのもとを訪れ、その作り方を見学。そして京都に戻り、いよいよサラミ作りを開始。新たに投入した熟成庫でおよそ１か月寝かせるという。初めての“白カビサラミ”作りに初挑戦する吉田さんに密着した！