日時:2009年 3月3日(火)13時50分から
快晴:雨…
場所:大阪市立 大淀小学校
参加者:5年生 67名
進行:岡元昇アナ、乾麻梨子アナ、おき太
森林インストラクター:大阪森林インストラクター会
金子譲、伊藤啓史、福田淳子
黒田健一、笘智子
応募者:前田 仁さん(PTA会長)
応募理由:「創立90周年の記念植樹にしたい」
2008年11月15日に創立90周年を迎えました。
記念事業として、いろいろな計画が進められていますが、本校の校長の願いでもある「自分たちが関わった90周年の貴重な体験を大切にしてもらいたいし、また、みんなの心に残るものであってほしい」という思いも込めて、記念植樹をしたく応募しました。
『みんなの木』の『みんな』って誰だ?
大阪の街中に位置する大淀小学校の校内や周りの公園には様々な生き物がいます。そこに棲む生き物みんなにとって大切なかかわりを持つ木。今回は、植物と昆虫、そして私たちヒトとの共生や命の循環・再生、はたまた、今日のたった1本の植樹が「地球を救う第一歩」、そんな壮大なテーマにも触れることができました。
ネイチャーゲームのアクティビティの一つである「動物ヒントリレー」を「生き物ヒントリレー」にアレンジし、ミミズやアリ、サクラやパンジーなど、普段、校内で子どもたちが目にしているはずの生き物のあまり知られてない生態や、私たちヒトとのかかわりについて、ゲームを通じて楽しみながら考えました。
あらゆる想像力や経験、そして何よりもチームプレーがものを言うゲームです。
ABCアナウンサーと先生方の混成大人チームも子どもチームに負けじと真剣に知恵を絞ります。
しかし、子どもたちの知識とすばらしい連係プレーの前に脱帽。あっという間の30分でした。
サクラの落ち葉がミミズの“うんち”として分解されて土をつくり、きれいな花や鳥のさえずりがヒトの心を和ませ、未来を切り開く力となる。
あらゆる生命が廻っている。
みんなが今日感じたことや活動が、明日の地球の糧となって巡ることを確認して「みどりの授業」元気に終えました。(金子)
木の種類:カラタネオガタマ 1本
下見の時、大淀小学校からのご要望が、
「一度に落葉しない 常緑樹で」ということでしたので、
ずいぶん悩みました。
シイ、カシ、針葉樹など常緑樹にもいろいろありますが、
外周道路に面する花壇で、すぐ横には防球ネットが
張られている、という植樹場所からすると、
あまり大きくなって枝を張る木は適しません。
かといって、サザンカ、ツバキ、ヒイラギなどは
すでに校庭に植えられています。
考えた末にひらめいたのが「カラタネオガタマ」です。
在来種、ということにこだわれば「オガタマ」を選ぶべき
なのかもしれませんが、この花の香りをかいだ時の
こどもたちの“びっくり”を想像すると
誘惑に勝てませんでした。
バナナからバナナの匂いがするのは当たり前。
でも、木に咲いた花からバナナの匂いがしたら?
びっくりでしょう?
今回植えた木にはいくつか花芽がついていました。
5月から6月、花が咲いて、この甘い香りに
最初に気づくのは誰でしょう。
友達を呼んで「ねえ、なんかいい匂いがするね、
なんかに似てるね。」「あ、バナナじゃない?」
「そうだ、バナナだ!」
…想像するだけで楽しくなります。(福田)
〜植樹にあたって〜 植樹する木は、学校側の希望を伺った上で森林インストラクターと相談し、その土地に合った木を選んでいます。 また、風土に合い、生態系にも負担をかけないように配慮しています。
今回が初めての「みんなの木」です。
そして、訪れた大淀小学校はABC旧社屋のご近所とあって、
ひと際楽しみにしていました。
冷たい雨の降る寒い日にもかかわらず、迎えてくれた5年生はみんな明るく大変元気でした。
体育館で、まずみんなと一緒に「生き物ヒントリレー」のゲーム。
生き物に関する情報の書かれたカードを次々めくって、植物や昆虫などの名前を当てていきます。
「環境保護に関するカード遊び」って最近徐々に出てきましたが、
これは「森林インストラクター」の皆さんの手作り。
なにより、グループ分けした仲間とワイワイ言いながら
コミュニケーションできるのがいいですね!
ゲームで遊びながら、思いは、「ミミズ」や「かえる」のこと、「パンジー」や「どんぐり」のこと
「地球」や「人間」のこと…そして「いきものみんな」のことまでグルグル巡ります。
たった一枚の小さなカードからどんどん世界が広がる不思議な不思議なワークショップ。
これも「地球」や「自然」の持つ力なのかな?
それにしても、やっぱり小学校って、いいですね。
懐かしい体育館の匂い、チャイムの音、ランドセルの手触り…。もっと探検したかった!
今回植樹した「カラタネオガタマ」が、大淀小の風景に新たに加わります。
花の咲く5月頃、「バナナの香り」がする楽しい木です。
甘い香りに誘われて、みんなとゲームや植樹をしたあの日のこと、
そして「自然」のことを思ってくれたら嬉しいですね。
2008年の11月に創立90周年を迎えた大淀小学校に伺いました。
しっかり挨拶のできる小学5年生のみんなに感心しつつ、明るく楽しい雰囲気のなかでみどりの授業が始まりました。
生き物ヒントリレーというゲームを通して生き物への理解を深めるというもので、児童のみんなはもちろん、気づけば大人チームも本気になっていました。(大人チームよりも早く答えを見つけたチームもありました!)。
メンバーそれぞれの知識を持ち寄って話し合い、お互いの考えにまっすぐ向き合う―頭を悩ませながらも、答えを導き出す過程そのものを楽しんでいるようでした。
今日植えた「みんなの木」の“みんな”は私たち人間だけでなく、
鳥や虫、地球みんなの木。これから大きく成長できるようにみんなで見守っていきましょうね。
2009年3月3日(火)