新・企業史博物館

9月24日(月)放送

六甲バター株式会社
【 第1夜 】 戦後の食卓を少しでも豊かに

「プロセスチーズ」で大手の六甲バター株式会社。主力商品は誰もが一度は食べたことのあるあの「Q・B・Bチーズ」だ。

プロセスチーズはナチュラルチーズを粉砕し混ぜ合わせたものを加熱し溶かして作られる。保存中に熟成が進んで品質が変化するナチュラルチーズに比べ、均一な品質が得られ保存性にも優れているのがプロセスチーズ。この手軽さが日本のチーズ文化の普及に多大な影響をあたえていく。

「六甲バター」の創業は昭和23年。塚本信男氏を中心に9人のメンバーで創業した「平和油脂工業」から始まる。貧しかった戦後の食卓を少しでも豊かにしたい、その思いから最初に開発を進めたのが「マーガリン」。試行錯誤の末、ようやく製造に成功、『マーガリン六甲バター』が誕生する。動植物の油脂に発酵乳を加えて作るマーガリンは、当時「人造バター」と呼ばれていた。そのため、商品名に「バター」と入れ、昭和29年に『六甲バター株式会社』と社名を変更する。

そして、あるアイデアがマーガリンの普及につながっていくのであった。

Q・B・B