東大阪で小さなネジ工場を営む父、茂(佐川満男)と二人暮らしの鏑木夏子(藤山直美)。父は新たな展開を考え、宝島銀行から2000万円の融資をしてもらう。ところが、突然、銀行から4000万円の返済を迫られ、返せなければ、工場を競売にかけられるという危機に陥る。借りたのは2000万円だが、なぜか借用書には4000万円と書かれていたのだ。
銀行にだまされた茂と夏子は親子心中を図ろうとするが、断念。そんななか、夏子は空腹のあまりコンビニでメロンパンを万引きしてしまう。絶望に打ちひしがれた夏子は、人気のない教会にフラフラと入り、懺悔室で神父の権藤(岸部一徳)に罪を告白、許しを得るのだった。
数日後、夏子の働く美容室に見知らぬ男が現れ、宝島銀行の小倉支店長が迂回融資をしていると告げる。夏子の父が融資を受けたとされる4000万円の半分は支店長の女に流れたというのだ。突然のことに驚く夏子。なんと、その男は夏子が罪の告白をした神父の権藤だった。
かつては大手の銀行マンだったという権藤の正体は、グリフター=詐欺師。結婚詐欺を生業とする美女の富士子(鈴木京香)、印鑑・書類関係を鮮やかに偽造する奥田(多賀勝一)、情報収集に長けるホストの北島(高知東生)の4人は、かつてチームを組み、詐欺を働いていた。もう2度と詐欺はしないと決めていた権藤だったが、偶然、ニセ神父として夏子の話を聞いてしまい、支店長からお金を取り戻すため、チームゴンドーを復活させる。動き出したチームゴンドー。夏子も詐欺だと知りながら、父のためにグリフターの世界に足を踏み入れる ――。