レースは次々にトップが入れ替わるという、高得点でのデッドヒートを展開した。
その結果、自由奔放な言葉遊びを駆使し、緻密に練り上げられた漫才で沸かせた「ジャルジャル」が484点を獲得。
2位の「GAG少年楽団」に13点の大量差をつけ、"若手芸人No.1決定戦"を制した。2人には、優勝賞金300万円が贈られた。
「ジャルジャル」は、高校の同級生だった後藤淳平(1984年・大阪府出身)と、福徳秀介(1983年・兵庫県出身)が、2003年4月にコンビを結成。
2008年の「第29回ABCお笑い新人グランプリ」で、優秀新人賞も獲得している。
受賞直後の会見では、後藤が「ABCの『新人グランプリ』時代にも出していただいてるんですが、優秀新人賞で終わったんです。
最優秀賞が取れずじまいで、それがずっと心残りだったんですよ。
で、システムが変わって結成10年まで出られるということでチャレンジさせてもらいまして。
やっとグランプリが取れたというのは本当に感無量。ラッキーです!」と喜びの声を上げれば、福徳も「昔、このコンテストは成人の日にあって。
僕らは18歳の時にお笑いやろうぜとコンビを組んで、1つの目標としては20歳の時にABCお笑い新人グランプリに出て、成人式に出られないっていうのが夢やなと話してたんです。
結局、成人式には余裕で出れてしまいまして。そういう強い思いが、このコンテストにはありました。
何年か前は最優秀ではなかったんで、今回ようやく10年目にしてグランプリをもらえることができて非常に嬉しいです。
10年間頑張ってきて良かったなと思いました」と悲願達成に感慨深げだ。
今回は、準決勝を1位で通過しての決勝進出。最後の出番となったが「手応えはありました。気持ち良かったです。
普段はコントを主にやってるんですけど、漫才でチャレンジするということで、周りのライバルたちよりも、スーツ光らせてきて良かったなと思います。
一番スーツが光ってたと思います」と後藤。一方、福徳は「周りも面白さがかなりあったので、大丈夫かなっていう不安もあったんですが、あとは待つのみでしたね」。
決勝のネタ選びについて、後藤は「漫才でいこうと思ってハナからいってたわけじゃないんですけど。
その時の一番イイ感じのネタを賞レースではやるんですけども、それがたまたま漫才やったということですね。昨年末に、このネタができたので。
5upよしもとでも1回もやったことないんですが、自分らの中では完成されてたんで」と明かした。
また、福徳は「ネタをTVでやる機会がグッと減っちゃって。
こういう賞レースしか、ネタを披露する機会がないのは、ちょっと悲しいですね。
ネタをやるのが本業なので、こういう機会があって本当に嬉しいですね」と心境を吐露。
賞金の使い道については、後藤が「300万円なんていう賞金はいただいたことがないので。
使い方が分からなくて、軽いパニックになって同じ色の原付を2台買ってしまうかもわかりません」。
さらに、もうすぐ第一子が誕生するとあって「最高級のベビーカーを買ってあげます」とも。片や、福徳は「実家が芦屋で世間では金持ちとかよく言われてるんですが、昔の話でして。
かれこれ金持ちじゃなくなって20年ぐらいになります。なので、実家の雨漏りがひどいので、それを直そうかと思います」と語った。
最後に、今後の仕事の展開についてたずねられると「5upを卒業したら、ちょうど10年目という節目なので、東京を拠点に頑張ろうかなという気持ちでいっぱいです。
自分らのコントのお笑い番組ができたらいいですね」と福徳が言えば、後藤は「全国区で活躍できるような、日本に欠かせないコメディアンになって、大金持ちになりたいですね。
まずは去年1年金髪にしたので、今年1年はムキムキになろうかなと思います(笑)」。