ポツンと一軒家
日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。そこには、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのか!?衛星写真だけを手がかりに、その地へと赴き、地元の方々からの情報を元に、一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていく。1枚の衛星写真から、どのような人がどんな暮らしをしているのかに思いを巡らせるのは、MCの所ジョージとパネラーの林修。ゲストは段田安則と福留光帆。京都出身の段田は「東京に出てきた頃は、山が見えなくて都会に住むのがイヤになりまして。山の見えるところに住みたいとも思うんです」と苦笑交じりに地元への望郷を語る。福留は、「出身が兵庫県なので、淡路島でオリーブとか玉ねぎとか育てながら暮らしたいです」と話していた。
高知県、海から遠く離れた山の中に、まるで野球のグラウンドのような“扇形”の敷地を発見!「確かに野球場の広さくらいはありそうですよ!」という所に対して、林は「球場に例えると、内野のあたりが耕作地、レフト側に建物、フェンス沿いに道と川が流れているようです」と細やかに説明を加えていく。段田は、「作物を育てながら、肥料ごとにどうやって作物が育つかを調べている研究室では?」と、さまざまな想像を巡らせるのだが、そこには高知名産の作物を育てる畑が広がっていて…!?
高知の内陸へとやってきた捜索隊。周囲を山に囲まれた清流沿いの道を抜けて最寄りの集落へと向かう。道沿いの畑で作業している女性を発見し、さっそく声をかける。すると、衛星写真を見る前に「ポツンと一軒家っていうと、この奥にあるところ?」と心当たりがあるようだ。「この山の中に一軒家はここしかないです」という女性から、行き方を教えてもらうと捜索を再開。眼前に高くそびえる、切り立った山々へ続く一本道へと入っていく。
森を抜けると切り拓かれた敷地が広がっており、山々の風景の中にいきなり建物が飛び込んできた。そのお宅のご主人は広大な畑で生姜を育てながら、林業も営む男性だった。ご主人の祖父がこの地へとやってきたのは100年ほど前。手作業でゼロから切り拓いたのだという。かつては5~6軒の集落だったそうだが、現在は完全なポツンと一軒家だ。それでも、「生まれてから今までずっとここで暮らしてきたら“ポツン”という感覚はないんですよ」と笑うご主人。
敷地内では、長男ご夫妻と娘さんが「両親の畑仕事を手伝えるから」と15年ほど前から家を建てて暮らしており、自身も農業法人に勤めながらトマトを育てているという。高校受験を控える娘さんは、高校に合格したら「家を出て下宿暮らしをしたい」と話していたが、実家では畑仕事を手伝っているのだという。
先祖が切り拓いた土地での意外な二世帯暮らし。「どうしてもここに居なくてはいけない、というわけではないんです」と話すご主人に対して、「この土地を残していきたいです」と力強く語る長男。そのたくましい姿に、「無理して残してくれとは言わないですが、やってくれれば助かるね」とほほ笑んだご主人が印象的だった。