Story
ストーリー
第1話
「依頼者の悩みを解決してくれる」という噂がSNS上で広まり、圧倒的フォロワー数を誇る巨大インフルエンサーになった「クレシダ」。リーダー的存在の池永一十三(西銘駿)を中心に、原田優作(塩野瑛久)と鯨岡友木(和田雅成)、城江公人(佐藤流司)ら4人のメンバーが運営している。だが、「クレシダ」の正体を知る者はいない。
彼らは日ごと、友木の働く図書館に集まり、作戦会議。寄せられた悩みや恨みの中から一十三が依頼者を選び、公人は選ばれた者に「言葉」を与える。図書館司書の友木はネットで情報を収集し、優作は俳優志望の演技力で潜入。それぞれの能力を生かし、SNSの“裏アカ”を使って依頼者の悩みを解決していくのだ。
そんな「クレシダ」の正体を追うゴロツキ同然のジャーナリスト、五島昭(谷口賢志)。彼が「クレシダ」について執拗に調べる理由とは…。そして、「クレシダ」の意味するものとは?
今回、一十三が選んだ依頼者は、リストラの憂き目に遭い、妻子に見下される専業主夫になった惨めな男。友木が妻子に関する情報を集め、一十三と優作は男の妻子と接触する。
公人が依頼者に言葉を与えたことで、町中が「クレシダ」の話題で持ちきりになる。だが、劇団で演出助手を務める雪谷美奈(喜多乃愛)は、「クレシダ」の話題を避けようとする…。
第2話
SNS上で「依頼者の悩みを解決してくれる」と噂の巨大インフルエンサー「クレシダ」。
メンバーの優作(塩野瑛久)らが今回選んだ依頼者は、最近人気の若手俳優、安平勝成(東啓介)に裏切られたという女性。安平には別に付き合っている恋人がいたというのだ。「信じていたのに裏切られた。全てを奪いたい」と恨みを綴る依頼者の高橋理沙(増田有華)…。
彼女の存在が世間にバレてしまった安平のSNSは炎上。その頃、安平の彼女の下浦菜摘(鈴木ゆうか)は、安平の親友で俳優仲間の永井健吾(松田凌)の勧めで、健吾のマンションに身を隠していた。安平と菜摘を心配する健吾だったが…。
情報収集役の友木(和田雅成)は依頼者のアカウントの位置情報を解析。すると、不審な点に気づく。そこで、一十三(西銘駿)と公人(佐藤流司)が依頼者に揺さぶりをかけてみると…!
依頼の裏に隠された“嫉妬と復讐”を見破った「クレシダ」が、悪を断罪するべく、動き出す!
第3話
SNS上で「依頼者の悩みを解決してくれる」と噂の巨大インフルエンサー「クレシダ」。日々、彼らへのリプライは増えていくばかりだ。
そんな中からメンバーの一十三(西銘駿)らが選んだ今回の依頼者は、26年前に弟を殺害されたことですべてを失い、地獄の日々を送っているという青池唯(田中良子)。当時、14歳だった弟の卓(西本晴紀)は、学校で同級生の少年A(宮澤秀羽)に殺害されたのだった。それ以来、時が止まってしまったかのような青池家。母は亡くなり、自らの結婚も破談続き。無気力になった父、一蔵(大槻修治)は飲んだくれの日々を送っていた。
そんな苦しみを紛らわすかのように、唯は、約束の賠償金も支払わずに行方をくらました加害者を追っていた。だが、名前を変えた少年Aを見つけることは難しく…。
情報収集役の友木(和田雅成)は、少年Aが馬形秀一(窪寺昭)という名に変わり、弁護士になって、金と地位と家族を手にし、のうのうと暮らしていることを突き止める。
過去を消し去り、愛妻と可愛い息子とともに幸せに暮らす馬形に、「すべてを失う悲しみを教えてやる」と、「クレシダ」が動き出す!
第4話
SNS上で「依頼者の悩みを解決してくれる」と噂の巨大インフルエンサー「クレシダ」。彼らの名前が話題に上ることが多くなり、「クレシダ」の正体を追っていたジャーナリストの五島昭(谷口賢志)は週刊誌の特集を組むことに。
今回、メンバーの一十三(西銘駿)らが選んだ依頼者は、新興宗教団体の倶利伽羅会に妻と娘を奪われてしまった六田孝之(林和義)。小さな印刷会社を営んでいたが、倒産し、現在は無職だ。娘の小春(咲希)の病を治したい一心で、妻の静香(金沢雅美)は新興宗教にハマってしまい、今では家にも帰って来ない。そんな2人を救ってほしいと願う孝之。
倶利伽羅会について調査をした友木(和田雅成)は、偶然を装い、信者の日向杏(折井あゆみ)に接近。なかなか病気が治らない弟のことで苦しんでいると嘘をつき、幹部の木野勇人(村田洋二郎)を紹介してもらう。
一方、「芝居の公演が近いから」と、今回は参加を見送った優作(塩野瑛久)。劇団の稽古場で、演出助手の美奈(喜多乃愛)に親しげに話しかけ、訝しがられる。そんな美奈に優作は意味ありげな言葉を残すのだった。
倶利伽羅会と接点を持った友木は、一十三を弟だと偽り、2人でセミナーに乗り込む!
第5話
新興宗教団体の倶利伽羅会に妻の静香(金沢雅美)と娘の小春(咲希)を奪われてしまった六田(林和義)からの依頼を選んだ「クレシダ」。メンバーの一十三(西銘駿)と友木(和田雅成)は、倶利伽羅会のセミナーに兄弟だと偽って潜入する。
倶利伽羅会は、他にはない寛容な掟と総帥の圧倒的なカリスマ性によって勢力を拡大。その入り口となるセミナーを取り仕切る幹部の木野(村田洋二郎)は、言葉巧みに受講者たちをコントロールしていた。一十三と友木も洗脳されたフリをすると、総帥の犬飼一心(和興)に気に入られた一十三は総本山に連れていかれる。
一方、「芝居の公演が近いから」と、今回は参加を見送った優作(塩野瑛久)。そうは言いながらも、ことの顛末を追っていた。
総本山で、静香と小春を見つけた一十三は、六田から頼まれて来たことを告げ、友木が倶利伽羅会のマスターコンピューターに侵入して暴いた内容を静香に示す。その頃、「クレシダ」を追うジャーナリストの五島(谷口賢志)も彼らの動きを知り、倶利伽羅会の総本山に潜入していた。
いよいよ、一十三が犬飼と対峙する!一十三の本当の目的とは何なのか!?
第6話
「クレシダ」の活躍で新興宗教団体の倶利伽羅会は壊滅し、総帥の犬飼(和興)が重傷を負う。それが大きな話題になり、フォロワー増加の勢いはとまらない。
そんな「クレシダ」を追うジャーナリストの五島(谷口賢志)。倶利伽羅会の騒動の最中、現場にいた彼は、一十三から「あなただけは、これ以上は来ないで」と告げられる。だが、「クレシダ」と倶利伽羅会の関係についての原稿を執筆。そこに刑事の荻島賢哉(萩野崇)が訪ねてくる。荻島から「クレシダにかかわるな」と忠告された五島は…。一方、五島に「クレシダ」の正体を問い詰める美奈(喜多乃愛)は、「もう一度、逢いたい」と話すが…。
優作(塩野瑛久)が出演する「ハムレット」の舞台を見に出かけた一十三(西銘駿)と公人(佐藤流司)。舞台を見つめる一十三の心には母との楽しかった思い出がよみがえる。終演後、優作と話していた一十三が出会ったのは…!?
一方、公人から次の依頼者になるよう頼まれた友木(和田雅成)は、「クレシダ」に依頼のメッセージを送る。そこに秘められた目的とは?そして、そのタ-ゲットとなる人物とは…!?
第7話
「クレシダ」のアカウントから、公人(佐藤流司)が内閣お披露目の集合写真をアップしたことから、「クレシダ」のターゲットが現内閣の中にいることが発覚。フォロワーたちがざわつく。
芝居の公演に忙しく、知らずにいた優作(塩野瑛久)は、大慌てで友木(和田雅成)のもとへ。友木が明かした「クレシダ」のターゲットは、防衛大臣の角光光太郎(松尾貴史)だった。そんな「クレシダ」を注視する角光は…。
優作が出演した舞台の劇場で、思いがけず再会した一十三(西銘駿)と美奈(喜多乃愛)。実は、2人は小学生の頃からの知り合いだった。「会いたかった」という美奈。2人の知られざる関係とは…?
一方、「クレシダ」と倶利伽羅会に関する真相を暴いた記事を書き上げた五島(谷口賢志)。出版社の編集長、木佐貫宏人(的場浩司)に渡すが、記事を読んだ木佐貫は難しい表情を見せる。「この記事を書くために、この仕事を始めた」と胸中を明かす五島に木佐貫は…。
そんななか、一十三が倶利伽羅会総帥の殺人未遂で指名手配されてしまう!そして、「クレシダ」の復讐劇が幕を開ける!
第8話
「クレシダ」のアカウントから100万を超えるフォロワーに向け、「力を貸してほしい」とメッセージを発信した公人(佐藤流司)。それは、11年前の出来事の真実にたどり着くためのものだった。
そのメッセージをバーで見ていた五島(谷口賢志)のもとに、部下だった晴美(中島早貴)がやって来る。クレシダ事件と倶利伽羅会に関する闇を暴く五島の記事が雑誌に掲載されたことから、晴美は気づいたのだ。一十三(西銘駿)がインフルエンサーの「クレシダ」であり、11年前に事件を起こしたクレシダ本人ではないかと。一人の少年が同級生を刃物で刺し、命を奪ったクレシダ事件。五島は晴美に事件の衝撃の真相を語りはじめる。世間に隠蔽されたクレシダ事件と、隠された倶利伽羅会の闇とは…。
五島の記事に名前が上がった防衛大臣の角光(松尾貴史)。だが、第三秘書の八巻入水(八神蓮)が八方手を尽くし、記事が拡散されるのを阻止。一十三の動向が気がかりな角光は八巻に事態の収束を促す。
一方、倶利伽羅会総帥の殺人未遂の容疑をかけられ、指名手配された一十三は美奈(喜多乃愛)とともに町はずれのラブホテルに身を潜める。だが、そこにも警察の追手が迫って…!
第9話
11年前の真実にたどり着くため、公人(佐藤流司)が「クレシダ」のアカウントから発信した問いかけに対し、ついに真実を語る者が現れた。発信場所は事件のあった病院。返信したのは、当時、病院にいた看護師の葛城祥子(中村綾)だった。「岸本玲さんを看取ったのは、私と院長と当直だった私の夫…」。祥子は公人とSNSでやりとりをしながら、11年前に起こった出来事すべてを綴りはじめる。その一部始終を「クレシダ」のフォロワーたちが見つめていた。
それを見ながら、友木(和田雅成)は弁護士だった父の保(阿部裕)の言葉を思い出していた。当時、クレシダ事件を担当していた保が「クレシダ事件には闇がある!」と、怒りに震えていたことを…。
五島(谷口賢志)は新たに書き上げた記事を編集長の木佐貫(的場浩司)に渡す。それは、クレシダ事件を起こした少年Aの母親の死にまつわる大スクープ記事だった。追い詰められた防衛大臣の角光(松尾貴史)は…!
一方、五島の計らいで、プリペイドのスマホを手に入れた逃亡中の一十三(西銘駿)と美奈(喜多乃愛)。祥子の明かした事実を知った2人が、電車に乗って向かった先は…?
そして、もう1人、電車に乗り込んだ人物がいた…。
最終回
とある地方の駅に降り立った逃亡中の一十三(西銘駿)と美奈(喜多乃愛)。2人は、11年前、クレシダ事件の起こった草原へ向かう。
一方、優作(塩野瑛久)は電車に揺られながら、2年前のことを思い出していた。占い師と話す優作に近づき、「クレシダ」のアカウントを告げる見知らぬ男のことを…。
友木(和田雅成)は、一十三と美奈の行方を追う警察の事情聴取を受けながら、弁護士としてクレシダ事件を担当していた亡き父、保(阿部裕)のことを思っていた。事件の闇に葬られた真実に怒り悲しみ、息子の前で涙を流した保。そんな姿が忘れられず、働きながら弁護士を志して勉強していた友木。そして、2年前、一十三の保護観察をしていた五島(谷口賢志)と連絡を取る。2人は一十三について、ある約束を交わしたのだった。
そんな五島は、防衛大臣・角光が倶利伽羅会とクレシダ事件に関わっていたという大スクープ記事を書いたことで命を狙われる。暴漢に刺され、争っているところへ、刑事の荻島(萩野崇)が到着。危機一髪で助けられた五島は、病院に向かおうとする荻島に刃を向け、「行かなきゃいけない」と告げる。荻島もまた、クレシダ事件の闇に憤る一人だった。2人は一十三たちが向かった場所を目指す。
事件の起こった草原にたどり着いた一十三と美奈。そこに現れたのは…!驚く美奈に彼はすべてを語り始める。そして、一十三の復讐劇の結末は…!?