月~金曜日 21時48分~21時54分


京の華 

 京にも桜の名所は数多い。2000年は洛北の遅咲 きの八重桜が4月いっぱい楽しめそうだ。今回は京の超有名な桜の名所ではなく「こ んなところに素晴らしい桜が…」「こんな桜の楽しみ方もあったのか…」などを紹介 する。来年の桜見物の参考になれば……。


 
祇園の桜  放送 4月24日(月)
辰巳大明神 春の京都を華やかに彩る祇園の「都をどり」は、2000年で128回目を迎えた。京の名所や自然を織り込んだ舞台が、4月30日まで祇園甲部歌舞練場で艶やかに繰り広げられている。
 祇園のきれいどころの華やかな舞台と、競うように咲き誇るのが祇園の白川沿いの桜。ほかの桜にはない色っぽさが感じられる。
(写真は 辰巳大明神)

祇園白川の夜桜 祇園の春を謳歌するように咲き誇るソメイヨシノ桜やしだれ桜は、静かな昼間の祇園の街をパッと明るくする。だが、白川沿いの桜の魅力は夜桜と言う人が多い。お 茶屋の千本格子やすだれの奥にあかりがともり、そのあかりを受けてほんのりと浮か ぶ白い花びらには艶めかしさがある。お茶屋から聞こえる三味の音。桜の下を行く舞妓たち。この取り合わせは祇園ならではの風情と言える。
 明治初め、区画整理のため伐採されようとした1本のしだれ桜を、通りかかった京都府の役人が当時としては大金の5円のポケットマネーをはたき、工事作業員に「桜 を残してくれ」と懇願して救われたしだれ桜が、今も白川のほとりで花をつけている と言う。
(写真は 祇園白川の夜桜)


 
桜守  放送 4月25日(火)
佐野藤右衛門桜 洛西・嵯峨野の北の広沢池は、観月の名所として知られている。池の周囲1km の堤には桜並木が続き、いっせいに花をつける爛漫の春の景色は、秋色の名月の景色 にも劣らない。
 この池は近くの遍照寺が創建されたころ用水池として造られたとの説と、もっと昔 の5世紀ごろ秦氏一族による排水、干拓工事によってできたとの説がある。
(写真は 佐野藤右衛門桜)

桜の図譜 この広沢池の近くに桜守として有名な、造園業・佐野藤右衛門さんの庭に見事なしだれ桜がある。桜が開化する時期だけ一般に公開されている。かがり火が炊かれ、 その光りに浮かびあがる夜の桜は、幽玄な雰囲気を醸し出す。
 佐野さんは、江戸時代の天保3年(1832)に創業した造園業の初代・藤右衛門 の16代目。14代目から全国の桜を調査し、円山公園のしだれ桜をはじめ日本各地 の桜を蘇らせてきた。16代目・佐野さんは、3代にわたる桜の調査結果を「さくら 大観」「京の桜」としてまとめた。また桜の成長記録として、つぼみの膨らみや枝の 伸び具合を綿密な絵で残している。「記録さえあれば次の世代に役立つ」と言う。また「桜の花は下を向いて咲いている。最もきれいな桜を見るには、花の下に入って眺めるのがコツですよ」と教えてくれた。
(写真は 桜の図譜)


 
京都府立植物園  放送 4月26日(水)
賀茂川と京都府立植物園 北大路橋から北の北山大橋までの賀茂川の東岸は紅しだれ桜が途切れなく連なっ ている。大阪・造幣局の桜の通り抜けならぬ“賀茂川の桜の通り抜け”となる。北大 路橋から南の出雲路橋までも両岸にソメイヨシノ桜や山桜の桜並木が続いている。このあたりが賀茂川沿いの桜の名所。
 賀茂川は下流の出町柳で高野川と合流して、名を鴨川に変えて京の市街地を流れて おり、川沿いに桜がぽつり、ぽつりあるが、上流の賀茂川沿いほどではない。
(写真は 賀茂川と京都府立植物園)

花壇と温室 北山大橋東側に京都府立植物園がある。大正13年(1924)に開園した日本で最初の総合植物園。第二次世界大戦の敗戦後、連合国軍に接収されて植物が伐採さ れ植物園としての機能をなくしてしまった。昭和32年(1957)に返還され、京 都府や府民の努力で再建され、36年(1961)に再開された。現在、広さ24万 ㎡、1万2000種の植物が栽培されている日本でも有数の植物園になり、市民らの憩いの場となっている。
 園内のソメイヨシノ桜は見事な花をつけることで知られている。桜の時期には園内 のチューリップとその艶やかさを競っており、市民らの絶好の花見場所となってい る。
(写真は 花壇と温室)


 
原谷苑  放送 4月27日(木)
枝垂桜 金閣寺からは衣笠山、仁和寺からは御室八十八ヶ所霊場を越えた所に、ひとつの 丘陵を利用した約1万4千㎡におよぶ原谷苑は桜の園。個人所有の庭で桜のシーズンだ け有料で一般公開されている。
 4月上旬からソメイヨシノ桜、彼岸しだれ桜(一重の赤、白)が咲き始め、中旬に は八重の紅しだれ桜、下旬には遅咲きの八重桜が次々と満開になり、それぞのれの桜 の美しさを楽しませてくれる。
(写真は 枝垂桜)

紅枝垂桜 次から次へと咲く桜の中でも最も見事なのが、4月中旬から咲き始める百数十本 の八重の紅しだれ桜。見渡す限り広がっている紅しだれ桜には息を飲み「桜に酔う」 と言った表現が当てはまるようだ。この桜を一度見た人はとりこになり毎年訪れる。 今年は全般的に開花が遅かったので、4月いっぱいこの紅しだれ桜が見られる。
 遅咲きで知られる仁和寺の八重桜の御室桜が終わっても、原谷苑では八重桜の黄 桜、緑桜、御室桜、ぼたん桜、普賢象、菊桜などが咲いており、京都で一番遅くまで 桜が楽しめるスポットでもある。
(写真は 紅枝垂桜)


 
毘沙門堂  放送 4月28日(金)
毘沙門天像(本尊の御前立) JR、京阪山科駅から北へ向かい、琵琶湖疏水を越えて進むと山腹に毘沙門堂が 見えてくる。毘沙門堂(出雲寺が前身)は藤原京時代の大宝3年(703)、天武天皇の願いによって 建立されたと伝えられている。延暦13年(794)桓武天皇が都を京都に遷した時、伝教大師・最澄が自ら刻んだ高さ2寸2分(約6.6cm)の小さな毘沙門天像 を都の安泰と天皇の無事を願い、桓武天皇に奉献した。この毘沙門天像が秘仏の本尊 として今に伝えられ、本尊の前には御前立の毘沙門天像が安置されている。江戸時代初 めに名僧天海が荒廃した寺の再興を志し、公海によって本堂を落慶、この時から門跡寺院となり、寺は栄え興隆し た。
(写真は 毘沙門天像(本尊の御前立))

本堂 毘沙門堂境内には桜が多いが、その中でも特に宸殿前の高さ10m、枝張り30 m、樹齢百年以上と言う「毘沙門しだれ」と呼ばれるしだれ桜の眺めは壮観だ。しだ れ桜と宸殿とが調和し、桜の美しさを引き立たせている。現在の毘沙門しだれは5代 目と言う。
 また、山科駅から毘沙門堂への途中の琵琶湖疏水沿いの両岸には、ソメイヨシノ桜 や山桜の並木があり、桜のシーズンには市民らの桜見物、散歩道となっている。
(写真は 本堂)


◇あ    し◇
祇園白川、祇園甲部歌舞練場京阪四条駅、阪急河原町駅下車徒歩10分。 
市バス祇園下車徒歩5分。
広沢池市バス山越下車徒歩5分。 
京都府立植物園地下鉄北山下車徒歩3分。
市バス植物園前下車徒 歩3分。 
原谷苑市バス原谷下車徒歩1分。
毘沙門堂JR、京阪山科駅下車徒歩15分。 
◇問い合わせ先◇
京都市観光案内所075-343-6655 
祇園甲部歌舞会075-541-3391 
京都府立植物園075-701-0141 
原谷苑(開園期間のみ)075-461-2924 
毘沙門堂075-581-0328 

◆歴史街道とは

     日本の歴史の舞台を尋ねながら、日本文化の魅力を楽しみながら体験できる
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     伊勢・飛鳥・奈良・京都・大阪・神戸の歴史都市を時流れに沿ってたどるメインルートと地域の特徴を活かした8本のテーマルートが設定されています。

 

・・・ひょうごシンボルルート   
・・・丹後・丹波伝説の旅ルート
・・・越前戦国ルート              
・・・近江戦国ルート              
・・・お伊勢まいりルート         
・・・修験者秘境ルート           
・・・高野・熊野詣ルート         
・・・なにわ歴史ルート           

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