
常に「好奇心」を
忘れない人に来てほしい
代表取締役社長
山本 晋也
01
朝日放送テレビの魅力
「テレビ」の仕事には、いろいろな魅力が一杯ありますが、多くの人々にメッセージを伝えることができるということが一番の魅力だと思います。 それは、放送の一番の使命である「国民の生命と財産を守る」ということであったり、社会に問題を提起できたり、また感動を伝えたりすることができるということです。
テレビはメディアとして、非常に大きな影響力を持っています。それだけにこの力に対して「責任」を持たなければいけません。 このことを理解しないで仕事をすると、ともすれば人を傷つけたりすることが起きてしまいます。
新入社員の皆さんには毎年必ずこのことを申し上げています。テレビにはそれだけ影響力があって、責任を持たなければいけない存在であるということです。いつも入社式の挨拶で、「ぜひ自分に厳しく、人には優しい人間になって下さい」と伝える意味はそこにあるのです。
「朝日放送テレビ」の魅力はどういうところですかと聞かれれば、非常に風通しの良い会社であるところだと思います。 自由に発言・提案できる雰囲気が職場にあるといつも感じています。ひとつの目的に向かって皆で進んでいこうという社風があるんじゃないかなと感じています。 ただ、どんな会社でも、ともすれば縦割りのセクショナリズムに陥りかねません。そのため、これからも組織に横串を通して、より一層風通しの良い会社であり続けたいと思います。
02
朝日放送テレビが
今向き合うべき課題

もう皆さんがすでに感じていることだと思いますが、いまテレビは大きな転換期を迎えています。
その背景には、IT技術の進歩に伴い、生活者のニーズが変化し、それにあわせてデバイスが多様化してきていることが挙げられます。
以前はテレビがメインの出口だったのですが、そのあとにBS放送やCS放送ができ、インターネットができ、スマートフォンがこれだけ普及している。やはり人々の情報を得る選択肢が増えました。テレビやラジオ、新聞といったマスメディアだけが、情報を得る手段ではなくなっています。
特に課題は、インターネットの台頭によって、ネット広告費が毎年大きく伸長しています。三年前には、インターネットの広告費が地上波の広告費を抜きました。それだけいま、地上波は厳しい環境に置かれています。そういう意味では、いま時代がどんどん変わってきて、テレビに対して求められるものも変わってきています。そういう現実をしっかり受け止めて、対処していかなければなりません。
そのためには、今まで視聴率というひとつの物差しだけでビジネスをしていたわけですが、その視聴率だけではない「新しい価値を伝えるデータ」の整備がこれからのテレビに求められています。テレビの力を自分たちで再認識した上で、ビジネスモデルを変化させながら、「今の視聴者・クライアントから求められるテレビ」に変わっていくということが一番大事で、いま我々はその転換期の真っ只中にいると思っています。