リーズ・ドゥ・ラ・サール ピアノ・リサイタル
プロジェクト3×3 vol.2
[ピアノ]リーズ・ドゥ・ラ・サール
日時 |
2011年5月16日(月) 19:00 開演 18:00 開場 |
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会場 | ザ・シンフォニーホール |
料金 | 全席指定 3,000円 |
一般発売日 | 2011年1月23日(日) |
優先予約日 | 2011年1月20日(木) |
プログラム | 《生誕200年記念 オール・リスト・プログラム》 バラード第2番 ロ短調 葬送 〜「詩的で宗教的な調べ」より 愛の夢 第3番 変イ長調 ダンテを読んで―ソナタ風幻想曲 〜巡礼の年 第2年「イタリア」より 献呈(シューマン) 春の夜(シューマン) ラクリモーザ(モーツァルト「レクイエム」より) セレナーデ(シューベルト) イゾルデの愛の死(ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」より) |
お問い合わせ先 | ABCチケットセンター 06-6453-6000 |
きらめく音の粒が零れ落ちる
リーズ・ドゥ・ラ・サール ピアノ・リサイタル
輝かしいコンクール歴を重ね、将来有望な新進気鋭のアーティストが、東京・名古屋・大阪の3大都市でリサイタルを行なう《プロジェクト3×3》。第1回目のヴァイオリニスト、パク・ヘユンさんに続いて登場するのは、フランスのピアニスト、リーズ・ドゥ・ラサールさんです。
ザ・シンフォニーホールにはこれまで2回来館しています。最初は2008年6月、フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮/ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を共演、陶器製の人形のように上品で精緻な演奏が客席を魅了しました。
そして2回目はいまだ記憶に新しい昨年8月、ファビオ・ルイジ指揮/PMFオーケストラのソリストとしてショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏、「きらめく音の粒がこぼれ落ちるような緩徐楽章が絶品。今後フランスを代表するピアニストに成長するだろう」と絶賛されました。
今回ラ・サールさんがお贈りするのは、今年生誕200年を迎えるリストの作品です。前半は永遠の名曲「愛の夢」ほか、後半はリストの超絶技巧アレンジによるシューベルトの「セレナーデ」やワーグナーの「イゾルデの愛の死」などをお楽しみいただきます。どうぞご期待ください!
♪♪ラ・サールさんに聞きました♪♪
リストはとてもユニークな作曲家です。彼はとても多くの曲を、ありとあらゆるスタイルで書いているのに、どの曲も最初の瞬間から、リストの作品だとわかります。彼の音楽はとても奥深く、技巧の裏に隠された多くのものがあります。表現者はこの行間を読み解かなければなりません。
リストの作品の第一印象は技巧、テクニックですが、やがてこの上ない音楽自身の魅力、理想的な単純明快さ、そして旋律に芸術的な美しさに気づくことでしょう。もしあなたがその真実にたどりついたとき、音楽はイージーに流れていかないでしょう。偉大なるリスト弾きたち、クラウディオ・アラウ、スヴャトスラフ・リヒテル、アルフレート・ブレンデル、エフゲニー・キーシン、グリゴリー・ソコロフのなしえてきたことがその証明です。
今回のリサイタルでは、まずリストのオリジナル作品を知っていただきたいと思います。いくつかの曲は、あまり取り上げられることのない、暗く、神秘的で、時にはとても劇的な作品です。
次いで、偉大な先輩作曲家たちのアレンジ作品をお贈りします。リストは編曲の天才でもありました。これらのアレンジ作品により、リストだけでなく、それ以前の時代もお楽しみいただけるかと思います。
「ダンテを読んで」と「イゾルデの愛の死」は、私が特に好きな作品です!
「ダンテ―」は、天国と地獄の対立を語っています。しかしこの曲は天国よりも地獄のほうを、より表現していると思います。
「愛の死」は、まさに天からの贈り物でした。私はワーグナーの音楽が大好きで、私にとってこの曲は、これまでに書かれた音楽の中で、最も美しいものの一つだからです。
リストはまったくピアノ的ではない、オーケストラと歌手のために書かれたこの曲をピアノ用にアレンジできた、ただ一人の作曲家だったと思います。決して留まることなく、ずっと続いていくワーグナーの音楽のテンションと浮遊感をピアノで保つことなど、普通に考えればまず不可能なのですから。
日本は大好きです!どの都市もとても生き生きとして魅力的で、いつも何かが起きている気がします。それに私は寿司の大ファンです!どの都市に行っても、そこで最高のお寿司屋さんを探しています。
ザ・シンフォニーホールは、音響も聴衆の皆さんもパワフルで親しみがあって、また演奏中に音楽だけでなく、静寂を感じられるこのホールは、本当に素晴らしいと思います。また大阪に再びお伺いできることを、今から本当に楽しみにしています。
皆様はどうぞ今のままでいてください。集中力があって、気配りもあって、音楽を心から愛している最高の聴衆です。ありがとう!