キム・ソヌク ピアノ・リサイタル
プロジェクト3×3 vol.5
[ピアノ]キム・ソヌク
日時 |
2012年2月23日(木) 19:00 開演 18:00 開場 |
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会場 | ザ・シンフォニーホール |
料金 | 3,000円(全席指定) |
一般発売日 | 2011年10月23日(日) |
優先予約日 | 2011年10月20日(木) |
プログラム | ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第3番 ブラームス:4つのバラード op.10 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 |
お問い合わせ先 | ABCチケットセンター 06-6453-6000 |
韓流男子の力強くも暖かいピアニズム
キム・ソヌク ピアノ・リサイタル
プロジェクト3×3 vol.5
輝かしいコンクール歴を重ね、将来有望な演奏家たちが、3年間にわたって東京・名古屋・大阪の3大都市でリサイタルを行なうプロジェクト3×3。自身の個性を模索する若きアーティストたちの演奏を、まるでサロンで聴くようにお愉しみいただけるこのシリーズも、5回目を迎えます。
ヴァイオリンのパク・ヘユンさん、ピアノのリーズ・ドゥ・ラ・サールさん、ヴァイオリンの三浦文彰さん、ピアノのヤン・リシエツキさんに続いて今回登場するのは、韓国人ピアニストのキム・ソヌクさんです。
キム・ソヌクさん、1988年ソウル生まれ。2006年、40年の歴史を持つイギリスのリーズ国際ピアノ・コンクールで、史上最年少かつ初のアジア人として優勝、世界の注目を集めました。演奏スタイルは“楷書”、粒の際立ったパッセージがキムさんの魅力です。
今回キムさんが選んだ曲目は、若き日のベートーヴェンがハイドンに献呈したピアノ・ソナタ第3番、4つの作品がそれぞれの表情を織り成すブラームスのバラード集、そして伝統的な様式から解き放たれ、ロマン派におけるピアノ・ソナタの金字塔と呼ぶに相応しいリストのピアノ・ソナタ ロ短調です。どうぞお楽しみに!
♪キム・ソヌクさんにお伺いしました♪♪
♪4歳でピアノを始められたそうですね。
私は3歳からピアノを、6歳からヴァイオリンを始めました。
11歳になったとき、どちらかひとつを選ばなければなりませんでした。やはり両立はとんでもなく難しいことでしたから。それで私はピアノを選ぶことにしました。私に合っていると思いましたし、より楽しめる楽器だと思ったからです。
そして幸運なことに、私は韓国でもっとも偉大な先生に出会うことができました。キム・デジン先生のもとで10年間も学ぶことができたのです! ですので、その頃は海外に留学するなんていうことを考えもしませんでした。
卒業後は、自然にロンドンへ出ることを決めました。
♪お好きな作曲家、作品を教えてください。2006年、リーズ国際ピアノ・コンクールで優勝された時は、ファイナルでブラームスのコンチェルト第1番を演奏されましたね。
全ての作曲家を尊敬しています! 誰かを選ぶなんていうことはできません。
ブラームスの第1番の協奏曲は何度も弾いています。第2番はつい先日、京都市交響楽団と初めて演奏しました。若き日の第1番と円熟の秋を感じさせる第2番、同じブラームスの曲とは思えないほど違います。どちらも大曲ですが、第2番は音楽的にも技術的にもずっと難しいです。
♪今回のリサイタルで演奏していただくベートーヴェンのピアノ・ソナタ第3番、ブラームスのバラード、そしてリストのピアノ・ソナタについて教えてください。
ベートーヴェンは、昔から特別に惹かれている作曲家で、ソナタへの情熱は特に強くありました。
実は来年から2年かけて32曲のソナタ全曲をソウルで取り上げるプロジェクトが3月からスタートします。大きなチャレンジですが、今からとても楽しみです。
5曲の協奏曲全曲演奏は、すでにソウルで実現しています。この2月にはアムステルダムとソウルでコンセルトヘボウ管弦楽団、そして3月にはNHK交響楽団とベートーヴェンの第3番の協奏曲を演奏します。
ブラームスは和声、構造、フレーズ、どれをとっても素晴らしい作曲家です。2つのピアノ協奏曲はもちろん、4つの交響曲など、有名な曲の中で、この4つのバラードはとてもユニークな作品だと思います。皆さんにも気に入っていただければ嬉しいです。
そして、リストのロ短調ソナタは本当に大曲です。そしてその解釈は様々…。実は私はこの曲を2007年以来弾いていません。コンクールの大事な場面で弾いてきましたが、その後は弾かないことに決めていました。考える時間が必要だったのです。でも今回再び弾くことに決めました。今の自分なら、より良く弾けると思うのです。
この3曲で、今の自分の能力、音楽力を皆さんに聴いていただければと思います。
♪ピアニストになって良かったこと、嬉しかったことは何ですか?
初めてラドゥ・ルプーさんにあったときのことは忘れることができません。彼は私にとって偉大なる師です。シューベルトのソナタを彼のために演奏したのですが、素晴らしいアドヴァイスをたくさんくださいました。
またアンドラーシュ・シフさんと2008年にルツェルンで出会ってから、特にベートーヴェンの解釈について、多大なる影響を受けています。ルツェルンのマスタークラスではベートーヴェンの協奏曲を学び(NHKの「スーパーレッスン」で紹介されています)、翌年彼はボンに招いてくださり、ソナタについて教えを乞うこともできました。
私は今、毎年のようにヘルシンキを訪れていますが、きっかけは彼がキャンセルし、そして私をオーケストラと指揮者のサカリ・オラモ氏に強く推薦してくださったことだったと聞いています。とても光栄なことです。
♪日本の演奏家で、誰か親しい人はいますか?
とても親しい日本人の友人に、作曲家の藤倉大さんがいます。彼は2008年にBBCラジオの委嘱で私のためにソロ・ピアノの作品を書いてくれました。彼の作品はとても素晴らしいです。
また、尾高忠明さんとBBCウェールズ交響楽団とカーディフで共演したことも素晴らしい思い出です。彼は世界でもっとも偉大な指揮者の1人だと思います。
日本食も大好きです。毎回とても感動します。
またいつの日か瀬戸内海の直島を訪れ、ベネッセアートサイトへ行ってみたいです。
♪ザ・シンフォニーホールのお客様に一言お願いします。
ザ・シンフォニーホールでは、2007年にKBS交響楽団との共演で、ショパンのコンチェルト第1番を弾かせていただきました。とても素晴らしいホールだったと記憶しています。2月の大阪公演がまさに日本デビュー・リサイタルになりますので(東京、名古屋は3月)、今からとても楽しみにしています!