ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
[指揮]トーマス・ヘンゲルブロック
[ヴァイオリン]竹澤恭子
[管弦楽]ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
日時 |
2012年5月27日(日) 14:00 開演 13:00 開場 |
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会場 | ザ・シンフォニーホール |
料金 | A 18,000円 B 15,000円 C 12,000円 D 売切れ |
一般発売日 | 2011年12月18日(日) |
優先予約日 | 2011年12月16日(金) |
プログラム | モーツァルト:歌劇 「フィガロの結婚」 序曲 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 ブラームス:交響曲 第1番 |
お問い合わせ先 | ABCチケットセンター 06-6453-6000 |
鬼気迫るアグレッシブな演奏で唯一無二の音楽を奏でる
“世界のKYOKO TAKEZAWA”!!
国際的スターダムを昇り続けている情熱のヴァイオリニスト竹澤恭子さんから
5月に共演を果すNDRの魅力について、
そして新しい首席指揮者トーマス・ヘンゲルブロックさんについてお話を伺いました!
Q、現在はパリにお住いですが、現在のご活動について教えていただけますか?
1985年に、ジュリアード音楽院へ留学してから長らくニューヨークを本拠地として演奏活動をしていたのですが、2年半ほど前からパリに移りました。ニューヨークはやはり非常に刺激的で、目標に向かって突き進むようなエネルギーを感じますが、パリは、人々が人生を謳歌しているといいますか、街並みの芸術性など、また違った素敵さを感じますね。
2月の頭には、ナントのラ・フォル・ジュルネで演奏させて頂き、この夏は南フランスのプラドという街でカザルス・フェスティバルという音楽祭に参加する予定です。
Q、ヨーロッパ、アメリカの一流オーケストラやソリストと共演されている竹澤さんですが、これまでの輝かしいご活動の中で、一番心に残ってらっしゃることとは?
いろいろな忘れられない思い出がたくさんありますが、最近ですと昨年の9月、長年ボザール・トリオで活躍をされていたピアニストのメナヘム・プレスラーさんと、サントリーホールの室内楽のイベントでご一緒させて頂いたんです。大巨匠でいらっしゃいますから、自分も今までの経験を出来る限り注ぎ込んで臨んだんですが、まだまだこれからなんだなと感じた演奏会でしたね。リハーサルから本番に至るまで、とても優しく包み込まれるようなお人柄なんですが、室内楽を何十年とやってらっしゃる方ですから、音楽に対する厳しさとか耳の鋭さとか、ごまかしがきかないというか、もういろんなアドバイスを頂いて、非常に充実もしつつ、これからまた勉強を積んでいかねばと思わせるコンサートでしたね。音楽をしていくということは奥深いなと改めて感じさせられました。
Q、海外の数多くの一流オーケストラと共演されていますが、それぞれの国によってどのような違いがあるのでしょうか?
もちろん色々なオーケストラがあるので一概にはいえませんが、たとえばフランスのオーケストラは、アンサンブル的にはそこまで追及しないところがあるのかもしれないんですが、音の中に空気感があって、音色の部分にアッと感じるものがありますね。アメリカのオーケストラは、ハリがあるというか、特に管楽器の力強さを感じます。縦線がきちっと構築されていて、ホールの影響もあるのかもしれないんですが、明るい音、ブライトサウンドな感じが多いかなと思います。そしてドイツのオーケストラは、もう重厚な音ですね。深みのある音。様式感というものがきっちりしているなと思いますね。
Q、その中でも、今回共演されるハンブルク北ドイツ放送交響楽団(NDR)はどのような印象をお持ちですか?
2005年にアラン・ギルバートさんの指揮で共演させて頂いたんですが、何といってもドイツ的な重厚な音ですね。ギュンター・ヴァントさんが20年近くこのオーケストラを育てられて、本当にドイツの伝統を引き継いでいて、様式感も非常にしっかりとしたドイツの中でも素晴らしいオーケストラの一つだと思いますね。
たとえば、ベルリン・フィルと比較しますと、ベルリン・フィルは一人一人のプレーヤーがそれぞれの音楽を強く持っていて、それで躍動感のある音楽を創り上げていると感じるのですが、NDRの場合は、断片的な部分というよりは、全体的なハーモニーと音楽を創っていく上での構成美とが、それぞれのプレーヤーの中に備わっていて、それで一つのグループとしてのハーモニーを作っているというような気がしますね。ですから、華やかというよりは、どちらかというと、ダークサウンドな部分があるように感じます。
Q、NDRの新しい首席指揮者であるトーマス・ヘンゲルブロックさんとの共演を、とても楽しみにされていると伺いましたが?
そうなんです!今、本当に注目を集めている指揮者の一人ですし、特に個人的に興味を引くのが、ヴァイオリン奏者としてオーケストラの中で弾かれていたことで、特にメンデルスゾーンのコンチェルトは熟知されていると思いますので、いいプレッシャーになりますね(笑)。
もともとこのNDRって、演奏レパートリーが割と限られていたんじゃないかなと思うんですが、エッシェンバッハさんやドホナーニさんが首席指揮者になられて、マーラーなどの作品にも取り組むようになって、表現の幅が広がったように思うんですね。そして、今度はヘンゲルブロックさんですから、バロックのものを演奏するときには、バロック様式を強く打ち出した演奏をなさると思いますし、また積極的に現代の音楽も盛り込まれ、さらに表現の幅が広がるのではと思っています。それをただ単に飛びついてやるのではなく、非常に学者肌といいますか、深く研究をされている方ですのでとても説得力がありますし、だからこそ、ドイツという伝統を重んじる国で、しかもお客様の年齢層も高い中、新風を巻き起こしているんだと思いますね。
まだ共演したことがないので想像ではありますが、ニコラウス・アーノンクールさんの後を継承されるようなキャリアを歩んでいる方ですし、今までにないような凄い刺激を受けて、いい勉強になるのではと楽しみにしております!
Q、ブラームスやメンデルスゾーンの生誕地ハンブルクのオーケストラが奏でる今回のプログラムの魅力や聴きどころを教えていただけますか?
まず、ドイツの伝統的なオーケストラと新しいマエストロがどのように融合してアンサンブルを創っていくのかが、一番の聴きどころですね。特に、ブラームスの交響曲については、レコーディングを何回もしているオーケストラですし、また、ハンブルクという街自体、寒くてなかなか晴れることのない気候のせいか、ドイツの中でもどこかブラームスの音楽にも通ずるような、人間の感情の表の部分ではなく奥の部分を感じるような、そういう空気を感じる街ですから、NDRとヘンゲルブロックさんがどのような新しいブラームスを表現されるのかとても興味があります!
メンデルスゾーンは、非常にバランスのとれた曲で、ヴァイオリンのありとあらゆる技巧が盛り込まれていてヴィルトゥオーゾ的に弾くことも出来れば、ゆったりと歌ってロマンティックにも弾けるし、様式感を出してクラシカルな部分を強調して弾くことも出来て、本当にいろんな弾き方、捉え方が出来る曲なんですね。その中で、クラシカルな部分というのは失ってはいけないと思っていて、メンデルスゾーンがこの曲に注いだアッパショナートな部分を崩さないように、上手く表現できればいいなと思っています。自分が思うものとマエストロの解釈したものとで、どんな新しい表現方法の発見があるのか、本当に楽しみですね。
ポピュラーで人気のある曲ですが、何回も弾いているからこそ、一度真っ白にして、そこから新たに楽譜を注視して新鮮さを失わず創っていこうと思っています。と同時に、いろんな段階で弾いてきたこれまでの経験が音楽にも反映されると思いますので、自分の成長というところも聴いていただきたいですね。
Q、世界をまたにかけてご活躍されていらっしゃいますが、今後のご活動について教えていただけますか?
今までフランスものは取り上げてこなかったんですが、フランスに移ったということで、これからは積極的に取り上げていきたいと思いますね。また、それとは逆にドイツものも、この間はブラームスのソナタの全曲演奏会も行ったのですが、苦手にしていたシューベルトなどの作曲家の演奏もしていきたいなと思っています。
あと、室内楽ですね。ヨーロッパは室内楽が盛んですので、出来るかぎり弾いていきたいと思っていまして、ゆくゆくは日本で音楽祭みたいなことも、今までめぐり合った音楽家の方々をお招きしてできればなと思っています。
Q、ザ・シンフォニーホールでは1991年にBBCウェールズ交響楽団との共演で初登場されましたが、ザ・シンフォニーホールの印象は?
本当に日本を代表する素晴らしいコンサートホールの一つですから、そこで演奏できることが、音楽活動をしていく上での一つの目標でしたので、ソリストの機会をいただけたのがもう嬉しくて!お客様にも温かく迎えて頂き、いい思い出ですね。
お客様との距離感が近いためか、必要以上に伝えなきゃって思わなくても自然に弾けるんです。ピアニッシモでも、もっともっと追求したピアニッシモが作れるといいますか、本当にお客様とのコミュニケーションが取りやすいホールだなと思います。
Q、最後に、コンサートに向けてメッセージをお願いします!
朝比奈隆先生と秋山和慶先生と大阪フィルのヨーロッパ公演に同行させて頂いて以来、大阪の皆さんとは凄くご縁があるなと感じています。結構長いツアーでしたので、移動も団員の方々と一緒で、大阪の方々のテンポ感とか、ノリというかそういうのが凄く楽しくて、ツアー終わったときには大阪弁が乗り移りそうなくらいでした(笑)。今回のNDR大阪公演では、日本を代表する素晴らしいホールであるザ・シンフォニーホールの開館30周年記念として演奏させて頂きますので、この縁がずっと続くといいなと思っています!!新しいマエストロとの音楽作りがどのようになるのかぜひご期待下さい!!
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ザ・シンフォニーホール開館30周年記念
ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
数多の名門オーケストラがひしめく音楽大国ドイツの中で、最もドイツ的なオーケストラといえるかもしれません!! 質実剛健、謹厳実直といった北ドイツの伝統を今に受け継ぎ、重厚な響きで名高いハンブルク北ドイツ放送交響楽団(NDR)。ホール開館30周年を飾る外来オーケストラのトップバッターとして、5年ぶりに帰ってきます!!
ドイツ音楽の巨匠ブラームスやメンデルスゾーンの生誕地として知られ、1200年の歴史と豊かな文化を持つドイツ第二の都市ハンブルクで、1945年に創設されたハンブルク北ドイツ放送交響楽団。これまで、イッセルシュテット、ヴァント、ブロムシュテット、ドホナーニといった名だたるドイツ正統派の巨匠たちが楽団を率い、伝統の重厚深淵サウンドを創り上げてきました。ホール全体が振動しているかのような低音のうねり、一糸乱れぬ完璧なアンサンブル、身体に押し寄せてくる音響の塊、私たちがイメージするドイツ伝統の響きが、このオーケストラには今もなお息づいています。
今回の来日では、2011年秋から音楽監督に就任した鬼才トーマス・ヘンゲルブロックが登場し、ドイツ音楽の真髄“ブラームス「交響曲第1番」”をお贈りします!ドイツ古楽界を牽引しながら、バイロイト音楽祭へも鮮烈なデビューを果した、今欧州で最も注目されているドイツ人指揮者ヘンゲルブロックが、NDR伝統の響きに、そしてブラームスの傑作に、どんな新たな風を吹き込むのか!? これまで体験したことのない、伝統と革新のブラームスにご期待ください!また、メンデルスゾーンの生誕地の楽団ならではの、ヴァイオリン協奏曲も注目です!
私たちを熱狂させたドイツ純正の重厚な響きが、どのような進化を魅せてくれるのか!? 音楽の奇跡に出会える最高の刻の幕が開きます!