ベルリン･フィル指揮後も精力的な活躍を続け、いまや日本を代表するマエストロ、佐渡裕さんから、北欧の至宝ヤブロンスキーについてのメッセージが届きました！！
マエストロ佐渡が語るマイルス･デイビスも絶賛の異色の天才ピアニストの魅力とは！？？


　僕とペーターの出会いは1998年、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団の演奏会で、グリーグのピアノ協奏曲を共演しました。それから何回かペーターと共演しましたが、彼との一番の思い出は何と言っても2000年、ベルリン・ドイツ交響楽団との演奏会でのこと。当初、別のピアニストとの共演を予定していたのですが、前日になって急病でキャンセル。他のピアニストを大急ぎで探したところ、ペーターが出演を快くOKしてくれました。ろくにリハーサルもできないまま迎えた本番でしたが、ペーターの圧倒的な演奏で大成功を収めることができました。その時のスリリングな興奮は今でも忘れられませんし、ヤブロンスキーというピアニストの真価を目の当たりにしたように思います。
　僕はこれまで様々なピアニストと共演を重ねてきましたが、ペーターほど自由自在に音楽を奏でるピアニストを、他には知りません。ジャズドラマーとしての経験があるため、彼の演奏にはジャズの要素があり、もちろんクラシックも素晴らしい。今回の来日でも、ジャンルを超えた音色とリズムを駆使して、誰も聞いたことのない演奏を繰り広げてくれることでしょう。　　　　佐渡裕



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みずみずしく潤ったタッチと天性のリズム感で魅せるピアニズム
ペーテル・ヤブロンスキー　ピアニストの肖像


幼少期にドラムを始め、9歳でジャズのビッグバンドと共演、天性の才能を魅せる音楽家、ヤブロンスキーが待望のピアノ・リサイタルで帰ってきます。
伝説的ジャズミュージシャン、マイルス・デイヴィスから賛辞を受けるもクラシックピアノに目覚め、巨匠アシュケナージとの協奏曲で衝撃的なＣＤデビューを飾り、クラシック界でも一躍名前が広がったヤブロンスキー。
6年ぶりとなる今回の演奏会では、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「テンペスト」ほか、彼の幅広いレパートリーから厳選されたリストのハンガリー狂詩曲やバラード、ガーシュウィン、コープランドのプログラムが並びます。
“神童”と謳われた天性の音楽性と、洗練された美しいタッチ、ジャズの世界で培われた切れ味抜群のリズム感･･･天性の才能が開花し続け、母国スウェーデンではカールスクローナ室内楽音楽祭の芸術監督を務め、指揮活動にも盛んに取り組む北欧の美しき音楽家が奏でる、華麗で潤いに満ちた音楽にご期待ください。