13歳の天才ピアニストが奏でるやさしく、澄んだ音色
牛田智大　ピアノ・リサイタル


秋も深まり、優しい風が肌を包んだ昨年10月半ば、ザ・シンフォニーホールの舞台の上にはヒトの姿をした天使が舞い降り、美しいピアノの音色を響かせました。その天使は少し緊張した表情で明るく澄み切った声を一生懸命に張り上げて、曲の紹介をしていました。それが一旦ピアノの前に座るとそのあどけない姿とは裏腹に、凛々しくも逞しくもあるピアニズムで満員の会場に素晴らしい演奏を響かせました。これはもちろん比喩的な表現なのですが、その公演に足をお運びいただいたお客様の頭にはきっとこんな光景が甦るに違いありません。
牛田智大。彼の名前とその姿はコンサート会場に留まらず、様々なテレビ番組でもその愛らしい姿と大人顔負けの折り目正しい会話を目にした方も多いのではないでしょうか？
今回のプログラムは大きく成長した彼の演奏を聴ける予感がする曲が並びます。そこには将来の成長を見据えた先を目指す姿勢が感じ取れます。他の曲は後のお楽しみ…きっと彼は聴きに来てくれたお客様を精一杯おもてなしできるプログラムを必死で考えているはずです！少年が青年になるこの時期には心や身体の変化とともに彼の持つ芸術性も大きく開花するはず！2013年9月29日のザ・シンフォニーホールの舞台上で日本を代表する世界的なピアニストの若き日の姿をそこに見ることができるでしょう。