ソフィア・ゾリステン&ミラ・ゲオルギエヴァ
「名曲の花束」
〜ブルガリアの至宝ミラが贈る感動の「四季」〜
[指揮]プラメン・デュロフ
[ヴァイオリン]ミラ・ゲオルギエヴァ ☆
[弦楽合奏]ソフィア・ゾリステン
日時 |
2013年11月24日(日) 14:00 開演 13:00 開場 |
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会場 | ザ・シンフォニーホール |
料金 | A 4,000円 B 3,000円 C 2,000円 |
一般発売日 | 2013年5月26日(日) |
優先予約日 | 2013年5月24日(金) |
プログラム | J.S.バッハ:G線上のアリア ドヴォルザーク:ユーモレスク パッヘルベル:カノン チャイコフスキー:弦楽セレナード 第2楽章 ワルツ アイルランド民謡:庭の千草 クライスラー:愛の喜び ☆ シューベルト:アヴェ・マリア ☆ サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン ☆ J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ J.S.バッハ:幻想曲 BWV.542 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」 ☆ |
お問い合わせ先 | ABCチケットセンター 06-6453-6000 |
ブルガリアの名門室内合奏団ソフィア・ゾリステンと
ブルガリアの至宝ヴァイオリニスト、ミラ・ゲオルギエヴァが、今秋来日!!
4年ぶりの日本ツアーに向けて、指揮者のプラメン・デュロフとヴァイオリニスト、
ミラ・ゲオルギエヴァにメールインタビューを敢行!!日本のファンに向けて
素晴らしいメッセージが届きました!!
【プラメン・デュロフ インタビュー】
Q、2012年に結成50周年を迎えたソフィア・ゾリステンの歴史について教えてください。
1961年、ソフィア国立歌劇場管弦楽団の若い音楽家たちが、それまでと違うレパートリーを演奏しようと、弦楽のみのオーケストラを作ることにしました。初めてのコンサートは、1962年3月、ソフィアで行われ、大評判となりました。レパートリーには、ヴィヴァルディ、バッハ、ウィーン古典派等の作品が含まれています。結成後16年間は、メンバーの交代がありませんでした。メンバーは初代常任指揮者ヴァージル・カザンジェフと共に、世界各地で演奏を始めましたが、当時のヨーロッパでは、このようなオーケストラは、ほんの一握りでした。1988年から私が常任指揮者となり、もう四半世紀になります。毎日、午前中にはリハーサルがあり、月に4〜5回コンサートがあります。一方、最近、オーケストラは大きな転機を迎えています。私の息子よりも若いメンバーが何人もいますが、私たちの伝統である正確な演奏とインスピレーションを変わらずに保持しています。
Q、前回2009年の日本ツアー以降の活動について教えていただけますか?
印象深いことと言えば、珍しい国でコンサートを行ったこと、様々な音楽家と出会ったこと、難解な作品をマスターしたことです。例えば2009年は、ソフィア国際作曲コンクール2009を開催しました。このコンクールで発表された作品は、国際審査員が審査し、後に私たちが演奏します。現在までに、このコンクールのおかげで180名の作曲家が生まれました。2010年は、ロンドンでのコンサートの翌週に、初めて、アラブの国レバノンを訪れました。面白い芸術祭〔アルブスタン芸術祭〕が開催され、世界中から来た素晴らしいソリストたちと出会いました。翌年、訪れたアルジェリアも非常に面白い国でした。ドイツでもコンサートを行いましたが、ドイツ人にはお馴染みのドイツ音楽をメインに演奏したので、なかなか責任のある仕事でした。2011年末には、ソフィア・ゾリステン結成50周年の記念コンサートシリーズが始まりましたし、この3年間で、ドイツに3回、ロシアやスペインも訪れました。
Q、マエストロから見て、ソフィア・ゾリステンならではの魅力とは何だと思いますか?
作品に対しての綿密な準備、そして、演奏に専心することでしょうか。人が話すことによって心を伝えるように、私たちは、音楽で聴衆に語りかけるのです。私にとって一番大切なことは、オーケストラが常に成長し続けること、常に新しい作品に出会えること。そして、音や音楽的感覚、オーケストラ内の協調性を高いレベルで維持し続けたいです。
Q、ソフィア・ゾリステンの演奏を聴くと、とても幸せになり、心が落ち着くと、よく言われます。その理由は何でだと思われますか?
それはレパートリー次第だと思います。また、スコアが自然なテンポとリズムであることも非常に大切です。楽譜はただの記号ではありません。物語のように、命を吹き込むことができます。音楽は言語であり、その言語には自然の法則があります。それを聴衆が感じ、受け取るのではないでしょうか。私たちは、演奏することが好きで、また、特に私は時々、聴衆の立場になり、外側から自分たちの演奏を聴くよう努めています。そうすることで初めて、自分たちがメッセージを伝えることが出来ているかどうかが分かるからです。
Q、2011年、東日本大震災が起き、私たちは世界中から心を打つお見舞いの言葉をいただきました。ソフィア・ゾリステンの皆さんからもこの惨事の直後に連絡をいただいたことに深く感動しました。
ブルガリア全土では、大惨事だととらえられました。ブルガリア社会は、特にチェルノブィリ原発事故以降、こういった問題に非常に敏感に反応します。福島原発に事故が起こったと知り、私たちは強い衝撃を覚えました。事故当時、私たちはソフィアでコンサートを行い(日本で演奏した作品もありました)、募金活動を行い、国営ラジオ・テレビ局で募金を呼びかけました。日本の絶望している人々が、私たちの同情の気持ちだけでなく、どうにかして支援したいという強い気持ちもわかっていただきたいと願っていました。こんな大変な時でさえ、日本社会は、協調性や助け合い、他人への気遣いが何かということを世界に示し、本当に信じられないほど素晴らしいと感じました。日本は、また一つ、人間社会に教えてくれました。そのことに対して、私たちは感謝するべきだと思います。
音楽は人間の日々の心配や悩みを取り除きます。私たちの音楽の響きを通じて、罪もなく苦しんでいる人々の心の中に明るさを取り戻すことが出来きればと思います。時に信念が試されることがあります。それは、不公平なことかもしれません。しかし、私たちは人生の真価を学ぶことができ、日本の皆さんに感謝しています。私たちはお互いに心の温かい友人同士だということを、どうぞ忘れないでください。
Q、デュロフさんやソフィア・ゾリステンのメンバーの皆さんにとって、ミラさんはどんな存在ですか?
ミラは私たちと共に成長してきました。なんと9歳から共演しているんです!ミラは私たちと共に、プロとして成長し、成功を収め、音楽作品に対して深く探究してきました。多くのソリストと共演してきましたが、ミラが一番、私たちに身近な存在です。もちろん、どのソリストに対しても、プロとして敬意と節度を持って接しています。しかし、ミラと共演する時は、気持ちが全く違います。私たちの持つ知識や疑問を、違う形で共有しており、これは他の人とは共有できないものだと、メンバー同士でも話しています。ほんの一言二言で、お互いのことを理解し合うこともできるのです。
Q、今回の秋ツアーでは、22回のコンサートがあり、北は北海道から南は九州までツアーを行いますが、日本はいかがですか?
日本は地理的にも、発展という点からも、ブルガリアと大きく異なるので、とても楽しみにしています。場所で言うと、京都の金閣寺が好きですし、食べ物ですと、確か「親子どんぶり」という名前の料理が好きですね。鶏肉とご飯の料理で、非常に面白い味でした。
日本は、最新技術の進歩が顕著な国です。北と南では雰囲気がだいぶ違いますが、私たちは毎日、至る所でこのことを感じます。移動中も、ホテルでも、店でも、人々と会っても。日々の生活が最新技術の助けによって、どれだけ楽になるか、世界に模範を示しています。一方で、国内のデジタル化が進む中、日本の文化や伝統が失われていないことも印象的です。
Q、日本の聴衆の皆さんにメッセージを!
世界中でツアーを行い、各地でいろいろな方々に聴いていただきましたが、日本の皆さんが一番、集中力が高く、熱心な聴衆だと、確信を持ってお答えできます。音楽の一瞬一瞬を100%楽しんでいると思います。音楽は、人間に、より多くの幸福感と思慮深さを与えてくれます。まさにこれが私たちの日本ツアーの目的です。2013年のツアーでも、この目的を達成することができればと思います。
【ミラ・ゲオルギエヴァ インタビュー】
Q、現在はどこにお住まいですか?
イギリスのロンドンとドイツのシュトゥットガルトを行ったり来たりしています。私の家族はロンドンに住んでいて、私自身はシュトゥットガルト放送交響楽団のコンサート・ミストレスを務めています。1年の4か月ほどをシュトゥットガルトで過ごしていますが、故郷であるブルガリアによく帰ったりもしています。シュトゥットガルトにいる時やツアーに出ている時は、練習とリハーサルにほとんどの時間を費やします。ロンドンにいる時は、家族のためにより多くの時間を使います。子供たちを学校に送ったり、宿題を手伝ったり、遊んだりしています。
Q、前回2009年の日本ツアー以降の活動についてお話いただけますか?
ヨーロッパでの生活が始まってから、コンサートでフランスやスペインによく行っています。もちろん、ドイツではソロ・コンサートでも室内音楽祭などでも、演奏する機会は多いです。面白いエピソードというと、ゲオルギ・アルナウドフというブルガリアの作曲家が、私のためにコンツェルトを書いてくれました。いつか日本でも演奏したいと思います。また、室内音楽祭で、ロンドンの音楽家の友人たちと初めてレバノンのベイルートを訪れました。コントラストにあふれた街なのですが、食事はいつも素晴らしかったです。
Q、シュトゥットガルト放送交響楽団のコンサート・ミストレスとなられて、今年で10年になりますね。
これまで首席指揮者だったサー・ロジャー・ノリントンは、ビブラートなしの音質や、右手と弓で表現を生み出すことに力を注いでいました。テンポが速く、オーケストラ内で様々な音を出させるので、ノリントンのベートーヴェンの解釈はいつも面白いです。今年からは、首席指揮者がステファヌ・ドヌーヴに代わり、フランス音楽のレパートリーに力を注ぐようになりました。ドゥダメル、ブロムシュテット、ヤルヴィ、ユロフスキ、キタエンコといった著名な指揮者や、エストラーダのような若手の指揮者と共演するのはいつも楽しみですし、ムター、フィッシャー、モルク、シュナイダーといった現代の優れたソリストとも数多く共演しました。
Q、2011年、東日本大震災が起き、私たちは世界中から心を打つ言葉をいただきました。私たちはこの惨事の直後に連絡をいただいたことに深く感動しました。
ヨーロッパ中から本当に多くの同情が寄せられたと思います。あのような悲劇に、心が痛まない人はいないでしょう。個人としては、知っていることに関しては心配していますし、まだ知らない多くのことにも心を動かされると思います。残念ながら、多くの方々が経験された痛みをすぐに拭い去ることはできませんが、音楽は、感情的にリラックスできる有効な手段だと思います。こういった点で、音楽はとても特別なもので、人は悲しくても嬉しくても、音楽に寄り添うことができるでしょう。
様々な出来事によって引き起こされた感情は、作曲家が作品を作ることで共有されます。大変な思いをしている日本の方々にダイレクトに語り掛ける作品もあるでしょう。誰にでも理解でき、体験したことを伝えられる言語のようなものを、音楽の中に見つけてみてください。
Q、さて、今回のツアーでは、ミラさんの代名詞ともいえるサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」「カルメン幻想曲」や、ヴィヴァルディ「四季」を披露して下さいます。
サラサーテの2曲は両方とも、純粋なテクニックという点で演奏者に多くのことを要求する曲であると同時に、音楽の才能を試す曲でもあると思います。また、多くの一流ヴァイオリニストたちにとって必修の曲で、誰もがこの曲を演奏します。自分自身の曲になるように挑戦する曲です。
ヴィヴァルディの「四季」には、いろいろなことが表現されていると思います。聴いている皆さんそれぞれが、自分の楽しみ方をすれば良いと思います。この音楽を聴く方に一つお薦めしたいのですが、それぞれの楽章に付いている、ヴィヴァルディのソネットも読んでみてください。
今は、幸せにも1703年製のストラディバリウス「モンベル」という素晴らしいヴァイオリンを弾いていますが、このヴァイオリンが生み出す音色と音の深みによって、演奏の可能性が無限に広がりますし、300歳以上のヴァイオリンを演奏することで、演奏家としていろいろな点で成長し続けています。いろいろな作品を演奏する度に、このことを再認識しています。
Q、以前は、蕎麦が大好きだとおっしゃっていましたが、今も蕎麦はお好きですか?
今でも蕎麦は大好きです。他には、豆腐と、豆腐を使った料理の大ファンでもあります。ヨーロッパでは手に入りません。日本から帰る時は、いつも緑茶のティーバッグを買って帰ります。ところで、変に思うかもしれませんが、私は日本のスーパーマーケットが大好きです。清潔で、何でも本当に新鮮です。いつも混んでいて賑やかなので、気分がうきうきします。
Q、最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
皆さんにもうすぐお会いできることを楽しみにしています。日本の美しい秋を見ることも待ち遠しいです。私たちは日本に行くのを楽しみにしているので、ファンの皆さんも私たちの音楽を楽しんでいただければと思います。
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世界最高峰のアンサンブルで味わう感動の「四季」!
ソフィア・ゾリステン&ミラ・ゲオルギエヴァ「名曲の花束」
いつまでも色あせない素敵な名曲たちを束ねて、バラとヨーグルトの国ブルガリアから、私たちの心をそっと癒してくれる「名曲の花束」が届きます!
弦の国ブルガリアならではの緻密なアンサンブルを誇るソフィア・ゾリステン。その響きは、数多くの合奏団がひしめくヨーロッパの中でも一際美しく、世界最高峰のアンサンブルとして人々に感動を与え続けています。個々が決して強く主張するのではなく、音と音が響き合うことで醸しだされるソフィア・ゾリステンの音楽には、どこか懐かしさを感じさせるような優しさが満ち溢れています!ソリストには、ブルガリアが生んだ美しき天才ヴァイオリニスト、ミラ・ゲオルギエヴァが登場。巨匠アイザック・スターンに“真の才能”と絶賛され、さらなる深化を続けるミラとソフィア・ゾリステンの共演が、今回も皆さんに極上の感動をお贈りします!
11月24日公演の『名曲の花束〜ブルガリアの至宝ミラが贈る感動の四季』(プログラムB)は、前半にお馴染みのクラシック名曲を11曲集め、後半は、季節の移ろいを音楽で味わえる大傑作ヴィヴァルディ「四季」。まるで、目の前に風景が浮かび上がるような、ブルガリアの大地が育んだ彼らの「四季」にご期待ください!
誰もが一度は聴いたことのあるクラシックの名曲たちを、ヨーロッパの一流の演奏家たちが奏でるまたとない機会!秋深まる11月、ソフィア・ゾリステンとミラが心を込めてお贈りする「名曲の花束」で、心洗われるひとときをお過ごしください!