アレクサンダー・ガジェヴ ピアノ・リサイタル
〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール2021
第2位受賞〜
[ピアノ]アレクサンダー・ガジェヴ
日時 |
2024年7月15日(月) 14:00 開演 13:00 開場 |
---|---|
会場 | ザ・シンフォニーホール |
料金 | 全席指定 5,000円 |
一般発売日 | 2024年1月28日(日) |
優先予約日 | 2024年1月26日(金) |
チケット販売 | ABCぴあ |
プログラム | 【予定プログラム】 リスト:「詩的で宗教的な調べ」より 葬送曲 ショパン:マズルカ集より 嬰ヘ短調 op.6-1、ハ長調 op.24-2、嬰ハ短調 op.50-3、 イ短調 op.68-2、ハ長調 op.56-2、嬰ハ短調 op.63-3 ショパン:ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53「英雄」 ショパン:24の前奏曲 op.28より 第23、22、18、13、10、2番 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番 op.68「黒ミサ」 ベートーヴェン:エロイカの主題による変奏曲とフーガ op.35 |
お問い合わせ先 | ABCチケットインフォメーション 06-6453-6000 |
【ご来場されるお客様へのお願い】
館内での感染拡大防止に、引き続きご協力頂きますようお願い致します。
また、公演会場となる各ホールの感染予防対策も併せてご確認ください。
アレクサンダー・ガジェヴ ピアノ・リサイタル
〜第18回ショパン国際ピアノ・コンクール2021
第2位受賞〜
2021年ショパン国際ピアノ・コンクール第2位およびソナタ最優秀演奏賞受賞のアレクサンダー・ガジェヴ。その後、益々演奏は深遠さを増し、まさに唯一無二のアーティストとしてクラシック・ファンの心の琴線を震わせ続けています。今回のプログラムには、そんなガジェヴからの“渾身のメッセージ”が込められた傑作が並びました。ショパンとリストの関係性を暗示する前半のプログラム、後半は幻想、神秘性、恍惚を経て生命への肯定に辿り着く壮大な物語です。
ガジェヴのピアノが語るこの上なく美しい非日常、ぜひ耳をかたむけてみてください。
【ガジェヴ氏から演奏曲へのコメント到着!】
◆スクリャービン:ソナタ第9番 op.68「黒ミサ」
スクリャービン本人は、「私はソナタ第9番を通して、かつてないほど悪魔的なものに近づいた」と語っています。音楽が、森羅万象の神秘にこれほどまで迫れるとは! この曲においてスクリャービンは、彼自身の洗練を極めた和声言語を、前例のない手法で(“後例”も見当たりません!)探究しています。一つ一つの和声の響きは、彼の儀式が丹念に明らかにしていく“魔術の地図”に深く根を下ろしているように思えます。
私自身は、このソナタの一連の主題から、避けがたい時の経過や、人間が抱く切望、しかしまた、疑念と罪悪に満ちた道や、愛の幻、ほとばしる切迫を感じ取っています。いわば、強烈な電気が流れる空間の中に在る作品、世界を負の側面を通して描き出す作品です。
◆ベートーヴェン:エロイカの主題による変奏曲とフーガ op.35
スクリャービンのソナタ「黒ミサ」の“解毒剤”として、ベートーヴェン中期の変奏曲よりもふさわしい音楽は思い浮かびません!
《エロイカ変奏曲》は、ベートーヴェンの最も実験的な作品の一つに違いありません。この変奏曲には、音楽的なジョークと意外性がたっぷりと詰まっています。早くも出だしの時点で、彼は変奏主題をバスの声部で提示します――やがて私たちは、本来の主題の登場によって、バス主題が“仮の”主題であったことに気づかされます。変奏曲は、ありとあらゆる種類のヴィルトゥオジティ、点描画風の筆致、夜想曲のような雰囲気、グロテスクな“ポルカ”、オーケストラのトゥッティを想わせる響き、内に秘めた短調の世界、ラルゴの濃厚な感情表現を経ていきます。そしてベートーヴェンは、私たちをエキセントリックで冒険的なフーガへといざないます。長い道のりを歩んできた曲は、主題の再現と、再びの変奏によって閉じられます。とりわけ私は、この曲の無尽蔵なエネルギーとファンタジーに魅せられています。