天童よしみ ヴォイス・ストーリーズ on Classic
~心に染み入る歌を集めて~
【出演者】
天童よしみ
クラシックアンサンブル(ピアノ/ヴァイオリン/ヴィオラ/チェロ/コントラバス)
日時 |
2025年10月26日(日) 14:00 開演 13:00 開場 |
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会場 | フェニーチェ堺 大ホール |
料金 | S 7,800円 A 5,000円 |
一般発売日 | 2025年5月24日(土) |
優先予約日 | 2025年5月23日(金) |
チケット販売 | ABCぴあ |
プログラム | 【予定プログラム】 朧月夜、浜辺の歌 ほか(日本の愛唱歌「四季メドレー」) ビゼー:オペラ 「カルメン」より“ハバネラ” 上を向いて歩こう(坂本九) 時の過ぎゆくままに(沢田研二) マイ・ウェイ(洋楽カバー) 愛燦燦(美空ひばり) 昭和ごころ(天童よしみ) 道頓堀人情(天童よしみ) 珍島物語(天童よしみ) ほか |
お問い合わせ先 | ABCチケットインフォメーション 06-6453-6000 |

名曲の数々を、映像とトークを交えながら、クラシックスタイルでお届け!
天童よしみ ヴォイス・ストーリーズ on Classic
~心に染み入る歌を集めて~
日本の歌謡界を代表する歌手・天童よしみ。今日まで、日本を愛し、言葉を愛し、歌を愛してきた彼女だからこそ伝えられる音楽を、自身の人生を振り返りながら、映像とともにクラシックスタイルでお届けします!
オリジナル曲はもちろん、ポップスからクラシック、日本の童謡唱歌まで、誰もが知っている“心に染み入る名曲”の数々が集結!ストリングスとピアノによる楽曲アレンジが、天童よしみの新しい世界観を演出します!いつもとはひと味もふた味も違う天童よしみをお楽しみください。
・・・堺公演限定!! 天童よしみさんのスペシャルインタビュー!・・・
「堺は、私が歌手デビューのチャンスをつかんだ思い出深い町です。読売テレビのオーディション番組『全日本歌謡選手権』で、運命が決まる10週目の会場が、堺市民会館でした。あれから50年余り過ぎて、同じ場所で新たなコンサートシリーズのステージに立てるなんて、とても感慨深いですね」
歌謡界の女王・天童よしみが、しみじみと語る。
昨年、新たな高みを目指してスタートさせたクラシックスタイルのコンサート「ヴォイス・ストーリーズ On Classic」を、10月26日に堺市民芸術文化ホールで開催する。このホールは、老朽化した堺市民会館を建て替えて2019年に開館。「フェニーチェ堺」の愛称を持つ。
天童は、和歌山県田辺市で生まれ、大阪府八尾市で育った。歌好きの父の導きで、幼少から才能を発揮し、小学4年生のときにフジテレビの「日清ちびっこのどじまん」で優勝。昭和の名歌手・美空ひばりの舞台に子役で出演したり、地元の夏祭りで河内音頭を歌うなど、芸を磨いてきた。「将来は、歌手以外は考えられなかった」という。
『全日本歌謡選手権』は、父の勧めで出場した。プロ・アマ不問の挑戦者が、デビューや再起を賭けて10週勝ち抜きを目指す、シビアな真剣勝負だ。五木ひろしや八代亜紀もこの出身である。
「10週目の日、行きの車の中で、父から『ドキドキするか?』と聞かれて『ちょっとドキドキする…』と答えたのを覚えています。でもその緊張は、会場で支度を整えて、客席を見たときに吹っ飛びました。高校の白い制服がずらーっと並んで座ってて、ビックリするやら、うれしいやら。クラスの52人のうち51人、つまり私を除く全員が応援にきてくれてたんです。とても力が湧きました。無事に勝ち抜くことができたとき、本当にうれしかったです」
審査員でルポライターの竹中労に「天から授かった、歌の天才少女=天童よしみ」の名前をもらい、歌手「天童よしみ」が誕生。1972年に「風が吹く」でデビューした。しかし、上京して奮闘するも、鳴かず飛ばず。しばらく八尾に拠点を戻して「カラオケ教室」をしながらリベンジの機会を待った。約10年の雌伏を経て、85年の暮れに「道頓堀人情」を発売。自身の足跡を彷彿するようなこの歌で、見事にブレイクする。
「ヴォイス・ストーリーズ」は、そんな天童の半生をつづる歌絵巻だ。曲目は、公演ごとに少し違いがあるが、ピアノと弦楽器の室内オーケストラの伴奏で、ジャンルを超えた名曲を歌い上げる。
例えば「浜辺の歌」「上を向いて歩こう」「マイ・ウェイ」、歌劇「カルメン」の「ハバネラ」など、学校唱歌、昭和歌謡、洋楽、オペラから自身のオリジナル曲まで、時の経過に沿ってバラエティー豊かに展開。尊敬する美空ひばりの「リンゴ追分」、学生時代に憧れた沢田研二の「時の過ぎゆくままに」など、垂涎の曲が延々と続くのである。
天童の豊かな歌声と楽団の生音が、対話したり溶け合ったりしながら、客席に届く。アコースティックサウンドが湧き出る泉のように美しさや生命力などを放ち、歌の言葉もリアルさを増して聞こえる。エレキバンドの響きとはまた違う心地よさを味わえる。
舞台のスクリーンには、天童の幼い頃の写真や故郷の風景をはじめ、日本の四季映像などが、曲に応じて映し出される。場内は終始くつろいだムード。天童の情感たっぷりの歌唱を堪能しながら、それぞれの思い出にどっぷり浸っている。評判上々で、新潟や東京の公演では、事前に観客からのリクエスト曲も受け付けた。昭和の人気アニメ「いなかっぺ大将」の「大ちゃん数え唄」は人気が高く、どちらの観客も手拍子をしながら一緒に歌って楽しんでいた。
「ほんまにね、歌の1曲1曲にまつわる思い出が多くて(笑)。『ヴォイス・ストーリーズ』では、お話も楽しく交えながら進行します。半世紀前にデビューのチャンスをつかんだ堺での新たなコンサート、ぜひ聴きに来てください。待ってるで~!」
-取材・文 原納暢子-
