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公演情報

21世紀の第九

[指揮]ケン・シェ
[管弦楽]日本センチュリー交響楽団  
[合唱]日本センチュリー合唱団
[ソプラノ]北野加織
[アルト]馬場菜穂子
[テノール]水口健次
[バリトン]萩原寛明

日時 2025年12月28日(日) 14:00 開演 13:00 開場
会場 ザ・シンフォニーホール
料金 A 6,000円 B 4,500円 C 3,000円
一般発売日 2025年7月27日(日)
優先予約日 2025年7月25日(金)
 
チケット販売 ABCぴあ
プログラム ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 「合唱付」 op.125
お問い合わせ先 ABCチケットインフォメーション
06-6453-6000

不滅のシンフォニー!響け “歓喜の歌”
21世紀の第九

 1年のクライマックスを締めくくるあの旋律!ベートーヴェンの不滅のシンフォニー《第九》が、ザ・シンフォニーホールの年末を華やかに彩ります!1993年から佐渡裕さんの指揮で始まった人気シリーズ。佐渡さんから熱いタクトと魂を受け継いだカナダ生まれのケン・シェが、日本センチュリー交響楽団、そして豪華歌手陣&合唱団と共に、爽快で情熱溢れる“歓喜の歌”を響かせます!
 約70分という1曲の中に、「苦難を乗り越えたときに湧き上がる歓び」そんな心のひだを震わすような感動が詰まった《第九》。この日、この時間に集まったお客様とだけ味わうことのできる、一期一会の《第九》を、ザ・シンフォニーホールでぜひご体感ください!1年を振り返り、明日への希望を込めて!!



☆……・・ケン・シェさん(指揮) SPECIAL INTERVIEW・・‥…☆


1. ザ・シンフォニーホールでの年末公演は、指揮者としてあなたにとってどのような意味を持っていますか?

初めてこのコンサートを指揮した2011年以来、世界で最も好きな都市の一つである大阪で1年の最後のコンサートを指揮することは私の大切な習慣になりました。日本有数の、そして世界でも最高の音響設計を誇るコンサートホールの一つであるこの場所で、オーケストラの仲間と再会し、そして新しいメンバーと出会い、特別なベートーヴェンの交響曲第9番を演奏できることは本当に素晴らしいことです。さらに、関西で20年以上を過ごした中で出会った多くの友人たちとの再会も特別であり、この演奏会は私にとって非常に意味深いものとなっています。毎年新しい友人ができ、その多くが生涯の友となり、まさにシラーが「歓喜の歌」で歌った世界のようです。大阪は、私にとって事実上の「第二の故郷」です。

2. 年末にベートーヴェンの交響曲第9番を指揮する際、最も大切にしていることは何ですか?

私が最も大切にしていることの一つは、ベートーヴェンの意図した「兄弟愛」のもとに集う“精神”です。この演奏会が、聴衆にとってその年最後のコンサートかもしれませんし、オーケストラや合唱団にとっても新しい年を迎えるためにそれぞれが家族のもとに帰るその年最後の演奏会。みんなと一緒に集まり、特別な音楽を奏でることができるということは本当に意味のあることです。

3. ベートーヴェンの交響曲第9番の持つ独自の魅力について、改めてお聞かせいただけますか?

世界で今起きていることを考えると、とても重要な質問ですね。私は、ベートーヴェンは生涯を通じて人間性を大切にし、人と人がどうあるべきかを深く考える人だったと思います。しかし同時に、「神以上の存在はない」と強く信じていました。例えば、彼が交響曲第3番《英雄》を作曲した時、最初はナポレオンを民主主義や自由、革命の象徴としてこの曲を捧げましたが、ナポレオンが皇帝を名乗った瞬間に裏切られた怒りでその献辞を撤回しました。交響曲第9番は、私たちが互いに優しく接し、心を通わせることを忘れないようにということを思い出させる重要な作品だと思います。同時に、第四楽章の冒頭で示される「人間と神との間の葛藤」にも見られるように、我々は皆限りある存在であり、否定できない偉大な存在、つまり神がいることを忘れてはならないのです。

4. 初めてベートーヴェンの交響曲第9番を聴く人に、どのようなアドバイスをされますか?

初めて交響曲第9番を聴く人は、まずその楽器編成の独自性、そして最後に合唱が加わる壮大さを体験することになります。私はよく、「交響曲第9番を聴く前に、彼の最初の8つの交響曲を聴いてみてください」と勧めます。ベートーヴェンが音楽にもたらした革新を実感できるからです。例えば、交響曲第9番の第2楽章でのティンパニの使い方は、それ以前では交響曲第8番で初めて完全なオクターブとして使われています。耳が聞こえなかったにもかかわらず、頭の中に全てを描いたベートーヴェンの想像力は驚異的です。初めて聴く人には、「ベートーヴェンが交響曲第9番を通してどんなメッセージを伝えようとしているのか」ということに意識を向けてほしいと思います。人生が進むにつれて、何度も聴き重ねるうちに、そのメッセージの受け止め方はきっと変わっていくことでしょう。

5. バンクーバー出身のマエストロとして、大阪にはどのような印象をお持ちですか?

私はバンクーバー出身の指揮者で、大阪が大好きです!実は熱狂的な阪神タイガースファンで、カナダからも応援しているほどです。大阪の人々は、日本の中でも最も誠実で率直な人々だと思います。本音を隠さず、気持ちをすぐに表現してくれるのです。バンクーバーと大阪は、ともに万博(大阪万博1970年、バンクーバー1986年)を経験し、国際的に注目される都市となりました。大阪の食べ物は世界でも最高レベルで、551蓬莱の豚まん、ねぎ焼やまもとのお好み焼き、串カツ、たこ焼き…お気に入りがたくさんあります。さらに、大阪には素晴らしいワインバーもあり、難波、心斎橋、道頓堀、天王寺、本町など、訪れる場所ごとに個性があって、本当に魅力的です。

6. 現在および今後のご活動について教えてください。

今年でバンクーバー・メトロポリタン管弦楽団の音楽監督として23年目になります。素晴らしいプログラムやたくさんのゲストアーティスト(荒井里桜さんが《四季》を演奏しますが、残念ながら私は指揮しません)との共演にとてもワクワクしています。また、四川フィルハーモニー管弦楽団では昨年ブルックナーの交響曲を演奏してメモリアルイヤーを祝いましたが、今は、モーツァルトの生誕270周年を祝うモーツァルト・チクルスに取り組んでいます。カナダやアメリカのいくつかのオーケストラに加え、蘇州交響楽団や寧波交響楽団への再登場も予定しています。さらに、カナダの作曲家による新作などの録音プロジェクトをトロントのナショナル・ブロードキャスティング・オーケストラと進めています。そして、イタリア・トスカーナでの新しいオペラプロジェクトなどまさに私にとって新たな経験となるでしょう!

7. 最後に、「21世紀の第九」を楽しみにされている観客の皆さまへメッセージをお願いします。

2025年の締めくくりをこの特別な音楽と共に過ごし、ベートーヴェンがすべての人のために願ったように、2026年をさらに素晴らしい年へと築いていきましょう!



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