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【独自】王将事件10年 射殺された社長が主導した「調査報告書」を入手 創業家と企業グループの間に不適切取引「約200億円の資金が流出」指摘 警察もトラブル把握

12/19 12:24 配信

 「王将フードサービス」の社長が銃撃され死亡した事件から、19日で10年です。ABCテレビは、死亡した大東隆行社長らが事件の1ヵ月前に、社内の不適切取引の実態を検証してとりまとめ、非公表とされてきた「調査報告書」を独自に入手しました。

 2013年、京都市山科区の王将フードサービス本社前で、社長だった大東隆行さん(当時72歳)が銃撃され死亡し去年、暴力団工藤会系幹部の田中幸雄被告(57)が、殺人などの疑いで逮捕・起訴されました。事件について、黙秘を続けているということです。

 ABCテレビは、大東さんが主導して事件直前にとりまとめた「調査報告書」を入手しました。王将創業家と、ある企業グループの間で取引された不動産売買などの実態を検証したものです。

 報告書では「(調査対象期間は)多額の資金流出に起因する『失われた10年』だった」とし、調査の結果「約200億円の資金が流出している」などと指摘しています。

 さらに「(現経営陣は)企業グループと関係を断つことを最優先課題とし専念」とも記されています。

 企業グループの元代表が取材に応じました。

 (企業グループ元代表・上杉昌也氏)「(王将側との多額の取引を指摘する)調査報告書なんか見たって、そんな覚えはありませんから。私どもも、そんなお金を受け取った事実はありません」

 警察も、取引をめぐるトラブルを把握していて、事件の全容解明を進めています。

最終更新:12/19 12:24

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