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【避難所で下痢の症状が…】長期化する断水やトイレ問題など衛生面の悪化が感染症を誘発する恐れも 地元の医師が懸念 診療所も通常再開のメド立たず【能登半島地震】

01/08 20:21 配信

 能登半島で最大震度7を観測した地震。石川県輪島市にある輪島診療所では、かかりつけの患者に対し薬の処方を始めています。ただ、6日の時点で断水が続いていて、通常通りの診療や治療を再開するめどは立っていません。
 診療所の医師に、薬の供給状況や懸念される避難所の衛生環境について聞きました。

Q.避難所の環境について
(輪島診療所副所長・生方彰医師)「だいぶ格差があって、寒いところにいる人もいれば、環境がいいところにいる人もいて、ダンボールの間仕切りがあると思ったんですけど全く資材がないみたいで、みんなぎゅうぎゅう詰めで避難している印象」

Q.避難所の衛生面は?
「心配するのは下痢が出てきてるっていうのと、やっぱり衛生面がひどいので、水が出ないというのが一番(の理由ですが)、トイレがかなりひどいという話を聞いてて、それでまん延してるんじゃないかなと」「ノロじゃないかっていう下痢も出始めていて、隔離しなきゃとかいう話も聞きました」

Q.通常の診療や治療再開のめどは?
「整形外科もやっているので(通常なら)小切開とかできるわけだけど、衛生面が整えられないので、そういう処置は全然できないです」「まずは水ですね。何を言っても、水が再開しないことには」

Q.投薬については
「(院外処方の)日数は2週間ぐらいはいいかなと思ったんですが、その後『1週間にしてほしい』と来てましたから、供給体制がうまくいかないと、すぐ底をつくんじゃないかなと」

 生方医師によると、通常の診察が再開されたとしても懸念していることがあるといいます。
「うちの患者さんはお年を召した方がだいぶ多かったので、お迎えというか介助してたんです。それができなくなったら、自力で通院できる人が何割いるかなと」

最終更新:01/08 20:23

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