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「救急車を呼べば救われた命」 近大サークル“一気飲み”死亡事故 学生ら 和解金約5000万円で両親と和解

01/15 14:38 配信

 2017年、近畿大学2年生だった登森勇斗さん(当時20)がサークルの「飲み会」でウォッカを一気飲みして死亡した事故をめぐり、登森さんの両親が「短時間に大量の酒を飲ませた」などとして当時同席していた学生ら18人に損害賠償を求め、1審が16人に賠償を命じた裁判の控訴審で、16人が登森さんの両親に和解金として計約5000万円を支払うことなどを条件に、和解が成立しました。

 登森さんは2017年12月、サークルの飲み会でウォッカなどの一気飲みを繰り返し、急性アルコール中毒が原因で死亡しました。

 登森さんの両親は、「飲酒の強要などがあった」として同席していた学生ら18人に対し、損害賠償を求めて提訴。

 1審判決で大阪地裁は、飲酒の強要はなかったとする一方、「登森さんが危険な状態にあると認識しながら、適切な措置をとらなかった」と認定し、18人のうち16人に計約4200万円の賠償を命じていました。

 当時の学生側の12人が一審判決を不服として控訴し、両親側も控訴して、大阪高裁で審理が続いていました。

 両親の代理人弁護士によりますと、控訴していない当時の学生側の4人も含めた16人と、15日付で和解が成立したということです。

 和解は両親への謝罪に加え、1審判決の賠償金額に遅延損害金などを足した計5090万円の和解金の支払いが条件となっています。

 登森さんの両親は、「たった1本電話をかけて、救急車を呼んでさえいてくれたら、勇斗の命は確実に救われていました。勇斗以外にも、アルコールハラスメントや救急車を呼ばれなかったことで命を落とした学生は数多くいます。昏睡状態にありながら放置をすると命を落とすこと、そして、救急車を呼べば確実に命が救われることを再度認識してもらいたいと思います」などとするコメントを、弁護士を通じて発表しています。

最終更新:01/15 14:38

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