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「志村けんさんにコロナうつした」とネット上でデマ 大阪・北新地のクラブのママが損害賠償求めた裁判 投稿者2人の書き込みを名誉毀損と認定し支払い命じる判決

02/22 20:33 配信

 2020年、タレントの志村けんさんが新型コロナに感染して死亡したことをめぐり、大阪市内のクラブでママを務める女性が、インターネットの掲示板で「志村さんにコロナをうつした」などとデマを流され、名誉を毀損されたとして損害賠償を求めていた裁判で、大阪地裁は22日、2人の投稿者に対しそれぞれ12万円の賠償を命じました。

 訴状などによりますと、新型コロナに感染し2020年3月に死亡した志村けんさんについて、複数のネット上の匿名掲示板に「コロナに感染している藤崎ママが、東京・銀座で志村さんのパーティーに参加し、感染させた」や、当時阪神タイガースに所属していた藤浪晋太郎さんにも同様にコロナに感染させたなどという趣旨の書き込みが相次ぎました。

 大阪・北新地の「クラブ藤崎」でママを務める藤崎さんは書き込みに対し、インスタグラムを通じて、志村さんと面識がなくパーティーにも参加していないと弁明しましたが、SNS上には「人殺し」など誹謗中傷のメッセージが届きました。

 そのため藤崎さんは開示請求の手続きをとり、開示が出来た約40人のうち示談に応じなかった26人に対し、名誉を毀損されたとして1人当たり約120万円など、あわせて約3300万円の損害賠償を求め去年5月、大阪地裁に提訴しました。

 22日、提訴した26人のうち「志村けんにコロナ移したのまりこママだよ~」「CLUB藤崎のママから感染したのか」と投稿した2人についての裁判があり、大阪地裁は「投稿は原告(藤崎さん)が、国民的な人気のある芸能人が死亡する原因を作ったかのような印象を与えるもので、原告の社会的評価を低下させるものである」と名誉毀損を認定し、被告2人に対しそれぞれ12万円の支払いを命じました。

最終更新:02/22 20:33

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