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研究のため献体も・・・6年半遺骨返さず 兵庫医科大に150万円支払い命じる判決 神戸地裁

02/27 17:38 配信

 医学研究のために提供した父親の遺体を連絡なしに火葬され、6年半の間返されなかったなどとして娘が兵庫医科大学を訴えていた裁判で、神戸地裁は大学に150万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

訴えていたのは、2014年に死亡した高橋純一さん(当時82歳)の娘で、宝塚市に住む女性(66)です。
女性は父親の死後、医学研究のために自らの遺体を提供する、”献体”をしたいという父親の遺志に従い、兵庫医科大学に遺体を提供しました。

しかし大学は女性に連絡をしないまま、実習で遺体を解剖した後、火葬し、約6年半の間、遺骨を返却しませんでした。

女性は「不誠実な対応で精神的苦痛を受けた」などとして、慰謝料など1100万円を求め神戸地裁に訴えを起こしていました。

神戸地裁は27日の判決で、遺骨のずさんな管理体制があったと指摘した一方、女性が訴えていた大学による隠蔽行為などは認めず、大学に対し150万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

女性は判決後、「私たちの意見は半分くらいしか認められず、気持ちを不誠実な対応で踏みにじられたことを評価されなかったことは納得できない」と話しました。

兵庫医科大学は取材に、「判決文が届いていないのでコメントを差し控えます」と答えています。

最終更新:02/27 17:38

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