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生活保護引き下げ訴訟 受給者らの控訴を棄却 大阪高裁「決定は適法」
04/26 20:17 配信
生活保護費の基準額引き下げは憲法に違反するとして、受給者が神戸市などを訴えた裁判の控訴審で、大阪高裁は26日、受給者らの訴えを棄却しました。
訴状などによりますと、国は2013年以降、物価の下落などを理由に生活保護基準額の見直しを行い、最大で約10%引き下げました。
これを受け、兵庫県内の受給者24人は「『健康で文化的な最低限度の生活』に十分とは言えない」として、神戸市など4つの自治体に対し、減額の取り消しを求めて提訴しました。
神戸地裁は2021年、受給者らの訴えを退け、原告の一部が判決を不服として、控訴していました。
大阪高裁は26日の判決で、「厚生労働大臣による引き下げの決定は適法である」として、1審の判決を支持し、受給者らの控訴を棄却しました。
生活保護基準額の引き下げをめぐる同種の訴訟は、全国29の裁判所で起こされ、名古屋高裁は去年11月、減額の決定を取り消し、国に賠償を命じる判決を言い渡しています。
最終更新:04/26 20:17