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被差別部落の地名など掲載のサイト 投稿者に削除命じる仮処分決定 大阪地裁「人格的利益を侵害」

05/07 12:32 配信

 全国の被差別部落の地名などを載せたウェブサイトに、自宅の写真などを掲載された男性が削除を求めた仮処分の申し立てについて、大阪地裁は投稿者に削除を命じました。

 大阪地裁の決定によりますと、神奈川県川崎市の出版社代表の男性は、全国の被差別部落の地名や写真をネットに掲載していて、去年10月末時点で336ヵ所にのぼります。

 大阪府の70代男性は、このサイトに自宅が映り込んだ写真が掲載され、「差別されずに平穏に生活する権利を侵害されている」として、投稿の削除を求める仮処分を申し立てていました。

 これに対し、出版社代表は「記事の掲載から2年以上経過しているが、具体的な権利侵害の事実は確認されていない」などと反論。

 大阪地裁は1日付けの決定で「記事は差別を助長するもので、平穏な生活を送る人格的な利益を侵害している」と指摘し、投稿を削除するよう命じました。

 男性は7日の会見で「(出版社代表には)私たちが苦しみや差別を受ける可能性があることを現実として直視して認めてほしい」と話しました。

 今後、大阪府内の他の地域に関する投稿の削除や損害賠償を求め、大阪地裁に提訴するということです。

最終更新:05/07 12:32

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