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「組織としての体なしていない」検察への憤りあらわ 無罪確定のプレサンス元社長 国賠訴訟の証人尋問で机叩き強い口調で元部下に迫った検事と“直接対決”
06/11 19:00 配信
学校法人をめぐる横領事件で逮捕され、無罪となった不動産会社元社長が国に損害賠償を求めた裁判。11日、取り調べを担当した検事の証人尋問が大阪地裁で行われました。
(プレサンスコーポレーション・山岸忍元社長)
「(検察は)人の人生を左右するような力・権力を持ってる」
「あの人たちがまともに答えないのに明らかになるはずがない」
不動産会社「プレサンスコーポレーション」の社長だった山岸さんは2019年12月、学校法人「明浄学院」の土地売却をめぐる21億円もの横領事件で逮捕・起訴されました。元部下や学院の元理事長らと共謀したという疑いでした。
検察の取り調べに一環して「無罪」を主張していた山岸さん。客観的証拠が無いなか、検察が有罪立証の根拠としたのが山岸さんの元部下の供述でした。
(元部下)「山岸さんが横領と認識していた」
しかし裁判では、検察の取り調べの中で机を叩いたり、強い口調で迫るなど、手法に問題があったことが明らかに。大阪地裁は「元部下に必要以上に強く責任を感じさせ、真実と異なる供述をしようとする動機を生じさせかねない」と山岸さんに無罪を言い渡しました。
(山岸さん)「もう少しきちっとした捜査、取り調べをして欲しかった」
山岸さんは2022年3月、国に対し7億7000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました。
(山岸さん)「(検察は)自分たちがやったことに、ちゃんと目を向けて欲しい。2度と同じ過ちを繰り返さないでほしいと思います」
午前10時から始まった裁判には、山岸さんの元部下の取り調べを担当した検事が出廷。裁判の冒頭、取り調べを録音・録画した映像の一部が再生されました。山岸さんの関与を認めていた元部下が一転して、否定する供述に変えたあとに行われた取り調べの様子です。
(男性検事)
「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ」
「損害を賠償できます?10億20億じゃ済まないですよね。それを背負う覚悟でいま話していますか」
「そんな話して大丈夫?あなたの顔が穏やかになりきっていないのが見て分かるんですよ」
その後、国側の尋問で「どうして机を叩いたのか」と問われた男性検事は…。
(男性検事)
「嘘の確たる証拠を突きつけても、真摯に誠実に向き合ってくれる姿勢はない」
「嘘を嘘と認めさせないと、しっかりした供述は得られないと思った」
一方、原告側は男性検事の上司にあたる特捜部長から、取り調べの方法に対して指摘がなかったのか質問しました。
(男性検事)
「特捜部長からは、もう少し自発的に供述させられないのかと指摘があった」
「(特捜部長から取り調べが問題だという指摘はなかった?)ありませんでした」
また山岸さんが男性検事に直接、問いかける場面も。
(山岸さん)「元部下の取り調べで、間違いを起こしたら腹を切ると言いましたね」
(男性検事)「はい」
(山岸さん)「できもしないことを取り調べで言うのか」
(男性検事)「例えです」「それくらいの覚悟、全身全霊で捜査に臨んでいる覚悟というか気概というか」
(11日の裁判を終えた山岸さん)
「(男性検事は)ちょっとレベルが低いのかなと。稚拙だなと感じた」
「特捜部の描いた見立てに沿った供述をとってきなさいよと、それだけ」
「組織としての体をなしていない。だからえん罪が起こるんじゃないか」
(Q.無罪判決の感想が「非常に残念」だと、それを聞いたときの心境は?)
「身体が震えました。じゃあどうして控訴しなかったのと。そこも男らしくない。控訴すらできなかった人間が言う言葉ではない」
最終更新:06/11 19:00