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「死ぬほど思い出せ」主任検事は別の事件の取り調べで机たたき大声か 無罪確定のプレサンス元社長国賠訴訟

06/18 19:20 配信

 大阪地検特捜部に逮捕され、無罪が確定した不動産会社の元社長が国に損害賠償を求めている裁判で、捜査を指揮した主任検事が、2007年に別の事件の取り調べで机をたたいたり、大声を出したりしていたことがわかりました。

 「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍さん(61)は、「検察の違法な取り調べで精神的苦痛を受けた」などとして、国に賠償を求めています。

 山岸さんは学校法人の土地取引をめぐり、資金21億円を横領したとして逮捕・起訴されましたが、大阪地裁は元部下の供述の信用性を否定して無罪判決を言い渡し、その後、確定しました。

 18日の裁判では、事件捜査の指揮をとった主任検事の証人尋問があり、原告側の弁護士は2007年に主任検事が別の汚職事件の取り調べで、机を叩いたり大声を出したりして供述の任意性が否定されたと指摘し、当時の刑事事件の裁判資料を証拠として提出しました。

 「今回の(プレサンス社の)事件でも同じようなことをしていると感じなかったか」との原告側の問いに対し、主任検事は「(いま資料を)見せていただいて思い出した。そのようには思わなかった」と述べました。

 裁判資料などによりますと主任検事は当時、汚職事件の被告(後に有罪判決)に対し、取り調べで「死ぬほど思い出せ」「息子や妻を逮捕する」などと発言したと弁護人から指摘を受けました。

 検察は供述調書の証拠調べを請求しましたが、裁判所は「(被告は取り調べで)精神的に疲弊し、容疑を認めた疑いがある」として請求を却下していました。

最終更新:06/18 22:01

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