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「作品への想いは未来に届く」 京アニ放火事件から5年 八田社長・社員・遺族が心境語る 宇治の公園には碑を建立

07/18 17:32 配信

突然命を奪われた、あの日から5年。
放火事件が起きた京都アニメーション第1スタジオ跡地できょう18日、追悼式が営まれました。

式には、遺族や関係者ら約150人が参列。
祭壇には亡くなった社員36人を表す、同じ数のひまわりが飾られ、事件が発生した時刻に黙祷が行われました。

(従業員による弔辞)
ーーここから見える空は広く、大きく開けて見えます。それがとても空虚に感じられ、同時に心に空いた大きな穴を実感させるのです。
悲しみは変わらず胸のうちにあり、時間によって傷が癒えることがなくとも、作品を作り続ける限り、作品に込められた想いや志もまた、未来へ届き続けるのだと信じています。ーー

追悼式の後、八田英明社長は5年経った今の心境を明かしました。
「5年が経って、何も変わらないですね。あれだけ優秀な人たちが一瞬にして命を奪われてしまったこと。これは本当に言葉に表せないですね。彼ら彼女らの思いはこれからもみんなが、今いるスタッフが心に背負って体に背負って、これから作品を続けていきたい」

2019年7月18日。京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオに青葉真司被告が侵入し、ガソリンに火をつけ放火。
社員36人が死亡し32人が重軽傷を負いました。
未曾有の事件に、司法が死刑判決を下したのは、今年1月。
青葉被告は判決を不服として控訴しています。

番組の取材に対し、遺族の一人は今の思いを明かしてくれました。
ーーこの5年間は本当に一瞬だった。もう5年かという思い。(一方で)裁判の日々はとても長く感じた。それはつらかったからだと思う。
1審が終わって、それなりの時間も経った中で迎えるきょうは一つの節目。ーー

宇治市の公園には、事件を後世に伝えるため、社員がデザインを手がけた碑が建てられました。36羽の鳥が大空へと羽ばたく姿が表現されています。

最終更新:07/18 17:32

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