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“紅麹サプリ問題”めぐり引責 小林製薬の創業家トップ2人の辞任を決定 「健康被害の拡大」「情報開示の遅れ」で経営責任
07/23 17:19 配信
小林製薬の紅麹原料を使ったサプリをめぐる健康被害問題で、小林製薬は23日、臨時取締役会を開き、小林一雅会長と小林章浩社長が辞任する人事を決めました。「健康被害の拡大」や「情報開示の遅れ」などへの引責辞任です。
小林製薬は2トップがそろって身を引く理由を「紅麹問題における一連の対応について、経営責任を明確にするため」と説明しています。
紅麹サプリをめぐる健康被害問題では、1月15日に医師から小林製薬側に連絡があったにもかかわらず、公表したのは3月22日で「対応が遅い」との批判が集中しました。
4月に小林製薬は、公表までの2ヵ月あまりで、社内でどのような検討がなされたかに加え、サプリの品質管理体制に問題がなかったかなどを調べる弁護士3人のチーム、「事実検証委員会」を立ち上げました。
委員会は22日付で調査報告書をまとめ、小林製薬は「重大な健康被害に関する症例の連絡を受けた際に、健康食品を摂取する消費者の安全を最優先に考えることができていなかった」と指摘しました。
これを受けて、小林製薬の取締役会は「健康食品の安全性に対する意識が不十分」で、「健康被害が発生した際の行政への報告や製品回収の判断基準が曖昧」、そして「危機管理における経営のリーダーシップの発揮や適切な経営判断がなされなかった」などと総括。
会長と社長の経営責任は重いと判断し、辞任人事を決めました。
後任の社長には山根聡専務が昇格し、章浩社長は取締役に退いて、被害の補償を担当します。
山根専務は、創業家以外では初の社長となります。
最終更新:07/23 17:19