関西ニュースKANSAI

　大阪府豊中市にある暴力団「宅見組」の入江禎組長の自宅が裁判所に差し押さえられたことが分かりました。今月には特定抗争指定暴力団・神戸山口組の井上邦雄組長宅も差し押さえられていることが判明。いずれも民事訴訟の賠償命令に伴う強制競売手続きの開始によるもので、賠償金の支払いがなければ、いずれの組長宅も強制退去となる可能性があります。

　大阪地裁が強制競売の手続き開始を決めたのは、豊中市に拠点を置く暴力団「宅見組」の入江禎組長の自宅です。入江組長は２０１５年の神戸山口組結成時に副組長に就任していましたが、２０２２年秋頃に神戸山口組を離脱していました。

　関係者によりますと、入江組長は神戸山口組の井上邦雄組長らとともに東京のコンサルティング会社との融資トラブルを巡って民事訴訟の被告となり、去年１２月に大阪高裁が入江組長、井上組長らに連帯して約２億７０００万円の賠償を命じる判決を出していました。

　組長側が上告受理の申し立てをするなどして判決は確定していませんが、確定後も賠償金の支払いがなければ、いずれの組長宅も強制退去となる可能性があるということです。

　活動拠点を失うことで事態が流動的になるおそれもあり、警察関係者は「引き続き警戒を続けていく」としています。