京都府美山町にある芦生演習林は滋賀県朽木村・福井県名田庄村と接しています。朽木側から入るコースをたどってみましょう。
現在は車両通行止めになっている未舗装の車道を30分ほど登った地蔵峠からがそのエリアになります。
左側の広い道を行くとトロッコ道につながる谷筋。
今回私たちは正面にある薮の間の道を選びました。名田庄村との県境・杉尾峠へ続く道です。
ここはトチ、ミズナラ、クリなど落葉広葉樹の多い雑木林なのでトロッコ道に比べてずいぶん明るく感じます。
一方、3府県の県境がぶつかる三国峠への道・枕谷へ行くと、そこはブナの原生林が中心。陽差しが地面まで多くこぼれてきて、ほっこりするような暖かさを感じます。
昔、三国峠付近は萱場で、山焼きをしていたようです。その火が、ふもとから三日三晩見えていたと聞いたこともあります。
上谷の左岸(北側)に大きな木がないのは、山焼きの火がうつったのかもしれません。そのせいか森が若く、明るい感じがしています。
(京大演習林中島林長の話)
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